榎木淳弥、秘めた“最強能力”を初告白も「微妙な空気になりそう」 2023年キックオフ作「冰剣の魔術師が世界を統べる」インタビュー(1/2 ページ)
学生時代の思い出も聞きました。
新作テレビアニメ「冰剣の魔術師が世界を統べる」が1月5日からTBS系で放送スタート。最強の名をほしいままにする主人公レイ=ホワイトを、声優の榎木淳弥さんが演じています。
御子柴奈々さんのライトノベルシリーズを原作にしたアニメ版は、榎木さん演じる“冰剣(ひょうけん)の魔術師”ことレイが、正体を隠したままエリート魔術師が集まるアーノルド魔術学院へ入学するところからスタート。平民として貴族から差別を受けながらも友情を築き、数々の試練や陰謀に立ち向かう学園ファンタジーです。
ねとらぼでは主演の榎木さんにインタビュー。最強キャラという分かりやすい属性だけでなく、強大すぎる自身の力に苦悩し、戦場で負った深い心の傷を抱えたレイの複雑な素顔にも言及。また作品にちなんで、榎木さん自身が「自分は最強」と思う意外な能力や、学生時代の思い出も聞きました。
モテモテ最強キャラを満喫 「優越感に浸ります」
―― 最初に、榎木さんがこの作品に魅力を感じたポイントを教えてください。
榎木淳弥(以下、榎木) もともと最強だった主人公が、いろいろな事件がトラウマになり、力が抑えられてしまって……という地点からスタートする作品です。本当はすごく強いけれど学院では落ちこぼれ扱いで、そこから本当の実力を見せて周囲に認められていく気持ちよさ、逆転していく快感を味わえます。
一方でレイは自分から力をひけらかすタイプではなく、むしろ強大な力によって苦しみ、力があるから戦場に出ざるを得ない状況で、強いからといってあながち幸せとは限らない。現実世界でいえば、お金持ちだから幸せとは限らないという感覚が近いのかも。“持っている”から無条件に心が満たされるわけではないという深いメッセージも込められています。
―― 収録は全話終了しているとのことですが、印象深いエピソードや人物はありますか?
榎木 序盤は感情をあまり表へ出さずに淡々としているレイが、仲間の身を案じたり精神が揺さぶられたり、物語が進むにつれて主人公らしいメンタル面の成長が感じられます。戦闘力は作中ほぼ最強だから、めちゃくちゃ強くなるとかそういう展開はないのですが、一般常識を知らないレイが次第に普通の感情を取り戻していく場面が特に後半は多く、個人的に好きでした。
―― いまお話にあったレイの仲間たちは、同級生から教師や師匠までほぼ女性キャラで構成されています。この作品の特徴かと思いますが、榎木さんとしてはどのキャラが気になりますか?
榎木 本渡(楓)さんが演じるクラリスかな。貴族が通うエリート校の生徒だからか、他がおしとやかな女性ばかりの中でひときわ目立つキャラです。大人組の女性はみんな元気なんですけど、彼女たちに負けていない。どこかで聞いたことあるような口上を言ってみたりと面白くて、戦闘になるとシリアスなシーンも多い中で学園パートはクラリスが明るくしてくれている。だからクラリスを推しておきます。
―― レイは、女性キャラからとにかく好意を寄せられまくるうらやましいポジションですね。
榎木 レイは女性の扱いが独特で、キザなせりふを恥ずかしげもなく口にできてしまう。ただ師匠に教えられて知識としてこなしているだけだから、言動と感情のギャップが楽しめるはず。
演じる際には格好つけないよう気を付けました。口では「君はきれいだ」と言っていても、口説くつもりは毛頭なく本心から相手を励まそうとしているだけ。キメようとすると妙な下心があるように見えてしまう。女の子とぶつかって「失礼、レディー」と謝るときも、声のトーンは「ごめんなさい、大丈夫ですか?」と同じなんです。
―― もし榎木さんご自身がレイのように「周りの女の子、みんなが自分のことを好き!」という状況になったらどうしましょう?
榎木 いやもう、幸せです。逆にどうですか? 世の男性全員から好かれたら。
―― うーん、申し訳なくなりそうです。全員の好意には答えられないことが。
榎木 あ、そういうこと? 強者のメンタルですね。なるほど、僕はどうだろうな。(考えて)いや、やっぱり優越感に浸りますね。シンプルにうれしいです。オスとしての勝利をかみしめたいので、申し訳なさは一切ないです(笑)。
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