〈24時間営業再開か〉すかいらーくジョナサン店舗で店長に骨折させられる“壮絶なパワハラ”と大きな闇(2/3 ページ)
客からのパワハラ報告でも対応せず
総合サポートユニオン執行委員の坂倉昇平さんが問題として強調するのは、すかいらーくがパワハラの問題について把握していたものの、一向に問題解決に向けた対応をしなかったことです。
カスタマーセンターには、芝公園店の利用客から「(調理場の男性の)言葉がとても乱暴で『おめー頭わりーから〜〜〜』等(の言葉)を聞いていて耐えられるものではなかった」「厨房内から殺すぞテメェー ゴミ野郎、くそ野郎などの罵詈雑言」などのクレームが少なくとも4回あり、すかいらーくの上層部にも共有されていました。
しかし、4回目のクレームを受けるまで、適切な調査や処分は実施されていませんでした。店長には口頭のみの注意だったため、Aさんへの被害は食い止められなかったのです。現在、すかいらーくはこれらの調査は不適切だったことを認めています。
2022年4月、Aさんが営業部長にパワハラについて相談したところ、希望した休日取得がすぐには認められなかったり、パワハラを調査しなかった理由について尋ねると「(被害者から)言ってくれないと気づかないですよね。Aさんが意図的に黙ってたんですよね」などと言われたりする、といった二次被害まで発生しています。
総合サポートユニオンの要求を経て、すかいらーくは2022年4月に店長を懲戒解雇し、営業部長の上司である営業本部長には降格・降職処分をくだしました。また、これまでは社員のみが受けていたハラスメント研修を、アルバイトを含む全従業員に対象を広げるなど見直しています。一方で、社長による謝罪、店長に対する刑事告発、被害事実と謝罪の社外への公表などは拒否しています。
Aさんは「私は2年前、芝公園店に配属された初日、店長に怒鳴られ、泣いて働けなくなりました。それからは毎日のように怒鳴られたり、罵倒されたり、胸ぐらを捕まれたりして、生きるのがつらかったです。芝公園店はとくに忙しいお店で、5本の指に入る売り上げのお店ですので、忙しくて家に帰られないこともありました。心も体もぼろぼろでした」と言葉を絞り出すように語りました。
「会社はこのような事実を知っているにもかかわらず、私に関して休日出勤や深夜残業、休憩不取得などの事実、ほとんど認めてくれていません。私が必死に働いた時間を認めていただきたいです」(Aさん)
すかいらーくが抱える問題
問題の根源はどこにあるのでしょうか。坂倉さんは、店長のパワハラが第一義的に問題としつつも、すかいらーくが抱える問題について、こう指摘しています。
「人件費をできるだけ抑え、未払いで長時間労働をさせる。そのために、暴力や恐怖で支配していたのではないかと私たちは考えている。そこを認めてくれないと根本的な解決にならないのではないか」
現に、Aさんは「ジョナサンには『残業時間はアルバイトも社員も20時間までしか付けてはいけない』というルールがありました」「入社してから何年もたっていますが、休日出勤は当たり前で、していない店長を私は知りません。(勤怠を付けずに)休みのなか働いて、その分労働時間を浮かせて、お店の売り上げを確保しようという店長ばかりでした」などと発言しており、問題が芝公園店だけにとどまらないことがうかがえます。
すかいらーくホールディングスは7月22日、「当社におけるハラスメントに関する報道について、お客様をはじめ関係者の皆様には、ご迷惑ならびにご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。当社元社員による部下への暴力およびハラスメント行為は、到底容認できるものではありません。当該元社員につきましては、既に懲戒処分としております」とコメント。
続けて、「現在、被害者である社員に対しましては誠実に対応させていただいております。当社では、従前よりハラスメント防止に取り組んでまいりましたが、今回の事態を踏まえ、ハラスメント研修等の一層の強化と相談窓口の更なる周知を図り、再発防止の徹底に努めてまいります」と述べています。
「勤務実態は指導を受けながら精査中」【7月26日19時30分追記】
ねとらぼ編集部がすかいらーくホールディングス広報室に、詳細について問い合わせたところ、「この度はご心配をおかけしており誠に申し訳ございません。個別の団体交渉であることなどから詳細は控えさせていただきますが、当社の見解について回答申し上げます」と前置きし、こう回答しています。
「当該社員からの通報により初めて当社として認識し、元社員1名によるハラスメントなどの社内規定違反行為として社内調査を実施し、同調査結果を踏まえ、厳正な処分を実施しました。その後、当該社員が加入している外部労働組合と団体交渉を重ね、7月15日付けで当社からの回答書を同組合に提出いたしました。なお、勤務実態については、労働基準監督署の指導も受けながら精査中でございます」
※その後、三田労働基準監督署は7月に未払いの長時間残業などについては是正勧告および、8月に骨折と全身打撲については労働災害と認定しました。
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