宝塚をずっと見てる人って、これが理解できるんか? 星組メガファンタジー「JAGUAR BEAT−ジャガービート−」とは何だったのか(1/2 ページ)
宝塚初心者のライターが現役の“ヅカオタ”に聞きました。
現在、東京宝塚劇場で上演中の舞台「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」「JAGUAR BEAT−ジャガービート−」。2月12日に千秋楽を迎え、ライブ中継も行われるこの2つの演目ですが、Web上ではTwitterを中心に「JAGUAR BEAT−ジャガービート−」の内容が「独特すぎて分からなかった」と話題に。
宝塚観劇2回目にして、同じく「JAGUAR BEAT−ジャガービート−」の衝撃を浴びたライターが、宝塚ファンにその魅力と解釈を聞きました。
2度目の宝塚、初めてのメガファンタジー
昨年、おれは「HiGH&LOW −THE PREQUEL−」と、「Capricciosa(カプリチョーザ)!! −心のままに−」で、初めて宝塚の演劇を見た。これがもう、とても面白かった。あまりに面白かったので、このねとらぼで記事にしたくらいである。
どうせならこれで終わりにせず、ほかの演目も見てみたい……神戸に住んでるから宝塚まですぐ行けるし……と思っていたところ、Twitterから出現した宝塚のオタクの人のお世話で、2回目の観劇のチケットがゲットできてしまった。その演目が星組公演「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」そして「JAGUAR BEAT−ジャガービート−(以下ジャガビー)」である。
というわけで、昨年11月におれは再度宝塚の地を踏み、そして2本の演目を見た。「ディミトリ」は大変面白かった。「全然知らんけど、多分宝塚ってこういう悲恋というか、悲しくて美しい話が得意なんだろうな〜」というイメージ通りの内容。そこに12世紀のジョージアという大国間で振り回された国家の歴史がまざり、観劇2回目の自分でも全然面白く見られた。半ば人質としてジョージアに身を寄せているにもかかわらず、戦の中で愛する妻と国のため命をかける主人公ディミトリの一本気さはすごい。が、さらに印象的だったのは舞空瞳さん演じる女王ルスダンである。
舞台が始まった直後のルスダンはキャピキャピしたプリンセスなのだが、母国ジョージアが戦乱に巻き込まれ、さらに諸事情あってめちゃくちゃ大変な時期に王位を継ぐことになってしまう。このキャピキャピしたプリンセスから覚悟を決めた戦時の女王への変化が、ものすごく上手かつシームレスに演じ分けられており、素直に「すげ〜!」と思ってしまった。見た目はキュートなままなのに、女王としての立場に立たされてからの毅然とした貫禄がすごいんである。いや、ほんと面白かったんですよ、「ディミトリ」は。
しかし、困惑したのはジャガビーの方である。「ビッビッビッ! ビーッビッビッ!!」「マジ! マジ! マジック!」みたいなフレーズが延々と続く歌詞に「え!?」「何が!?」と戸惑い、壮大であることは理解できるものの具体的に何が起こっているのかよくわからない舞台上の出来事に唖然とし、突然出てくるルーレットや拳銃に呆然とし、昭和のパチンコ屋のような電飾と圧倒的な光量で光りまくる巨大な階段に目をやられた。なんであんなに「JAGUAR BEAT」の文字が出たり入ったりしてたんだ……?
「わかんねえ〜」と思って宝塚歌劇の公式Webサイトを見ても、そこに書かれている作品のストーリーの文章が「名もない星のジャングルで生まれたJAGUARは、美しいCRYSTAL BIRDに恋をし、彼女に誘われて未知なる世界への旅に出る…。JAGUARに扮する礼真琴を中心とした星組生達の様々な魅力を、パワフルなビートで綴るメガファンタジー」という感じである。JAGUARが……? 旅に……? メガファンタジー……? ハテ……?? 宝塚をずっと見てる人って、これで内容が理解できるんか??
というわけで、ジャガビーがあまりにもわからなかったので、今回はおれの希望で宝塚のファンのお2人をお招きし、完全初心者の不躾質問をぶつけまくらせてもらった。果たしてジャガビーとはなんだったのか。おれが勝手に辿り着いた結論まで、気が向いたら辿り着いてみていただきたい。
ジャガビーについて話をしにきてくれた二人のプロフィール
モモンガさん:宝塚が100周年を迎えていた2014年から、ほぼ10年にわたって観劇を続けているヅカオタ。元々サークルでミュージカルなどを演じていた経験もあり、宝塚の過剰さにロマンを感じてそのままハマる。現在は主に雪組を中心に公演を追っており、ジャガビーの作・演出を手がけた齋藤吉正氏のショーのファンでもある。
まうすさん:元々は某ビジュアル系バンドの追っかけをしていたが、好きなバンドマンが引退してしまって無趣味に。そんな中、好きな漫画の『シティーハンター』を宝塚がミュージカル化すると知り、鑑賞。同時公演のショー「Fire Fever!」の内容がよくわからず「もう一度見て確認しよう」とチケットを追加して鑑賞したところ、ムチャクチャ顔が好きなタカラジェンヌを発見してしまい、一気にハマる。演者ありきで観劇するスタイルのヅカオタ。
ジャングルの脱構築!? ファンでもわからなかった「ジャガビー」
──まずお二人にお聞きしたいんですが、正直ジャガビーってどうでした?
モモンガ:なんか「元気なヨシマサ」というか、大変齋藤先生(※)らしいショーだなっていう感じです。初日の後でTwitterがざわついてたんでかなり身構えて見たんですけど、いつものヨシマサにプラスして「今の星組はあんなこともこんなこともできるから、全部詰め込んじゃえ!」という気持ちが溢れすぎてましたね。だからジャガビーは突然変異的な内容というよりは、今までもあった要素がさらに過剰に詰め込まれていた……という感じです。
※「ジャガビー」の作・演出を手掛ける、宝塚歌劇団所属の演出家・齋藤吉正さん。宝塚ファンからの愛称は「サイトー」
まうす:正直、自分はけっこう「わからんな……?」ってなりました。ジャガビーって一本通してストーリーがあったじゃないですか。クリスタルバードが羽をもがれて……みたいな。場面ごとになんとなくストーリーがある形式のショーは慣れてたんですけど、全体を通して話を追う形式って初めてだったんで、なんとかストーリーを理解しようとして「今羽がとれたけど、このあと何が起きるんだろう」っていう感じで見てしまって、結局「わからん……」となりました。ショーって基本、カッコよければオッケーみたいな、考えるより感じろというものだと思っていたんで、そこで若干の混乱がありました。
──やっぱり多少は混乱しますよね……。公式サイトの説明もなんか雲をつかむようなことが書いてあって、「メガファンタジーとは……?」と考え込んでしまって……。
モモンガ:ショーに関して公式の説明文がいまいちよくわからないことはよくあるんですが、わからなさというか「何を言ってるんだ?」度合いでいえば今回のはかなりのものでしたね。ただ、ストーリー仕立てっぽいショー自体はたまにあるんですよ。「失われた宝石を求めて旅に出て……」みたいな。ですが、コンセプトというか「今回はこの国のこの音楽をモチーフにしよう」「この言葉をテーマにしよう」みたいなのがまずあって、モチーフやテーマの魅力を場面ごとに伝えるというのがスタンダードなショーなので、ジャガビーはやっぱり異色作ではあります。
──あまりによくわからなかったので『歌劇』(宝塚歌劇団の月刊機関誌)を買って、齋藤先生や他の出演者の方のインタビューを読んでみたんですよ。そしたらデヴィッド・ボウイの「ジギー・スターダスト(※)」が発想の一端にあると齋藤先生が言ってて。確かに公式サイトの説明を最初に読んだときは「グラムロック的なロックミュージカルみたいな感じなのかな」と思ってたんですけど、でもそれにしては光りすぎだったんですよ、全てが。なんかもう昭和のパチンコ屋みたいだったじゃないですか。なのにプログラム見たら「あの電飾はジャングルだ」って書いてあるし。
※異星から来たロックスターの成功から没落までを描くコンセプトアルバム。1972年発売。
モモンガ:そうですよね……今改めて、本当に「光りすぎだよな」と思いました。まあ、あれはジャングルの脱構築ですよね。ジャングルという概念の……猥雑さや乱雑さを……現代? いや現代か? 近未来でもないな? まぁそういう今ここではない時代で……再構築した……みたいな……。
──モモンガさんも途中からよくわかんなくなってるじゃないですか。
モモンガ:なんせメガファンタジーなので……。私も完全に理解できたわけではなくて、「なんかわかんねえな〜! ワハハ!」みたいな気持ちなんです……!
まうす:「ジギー・スターダスト」的なグラムロック要素というと、THE YELLOW MONKEYの「ROCK STAR」で補ってるのかなという感じはしましたね。
──確かに、最初の方で歌ってましたね。
まうす:あの曲が入っているアルバムってコンセプトがあって、「戦死した男が恋人の魂を探して彷徨う」みたいなストーリー仕立てになってるんです。だから、クリスタルバードがいきなりメガファンタジー感のない死に方をしたのも、ちょっと関係あるのかなと思ってて……。
──いきなり生々しい拳銃が出てきて、撃ち殺されてましたもんね。あそこは急にリアルになってました。
まうす:ですよね。撃たれて死んで、天国で再会した……みたいなデュエットダンスがいきなり挟まったんで、「おぉん!?」と思ったんですけど、ただそこにメガファンタジーが加わって何も読み取れなくなってしまった……。
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