小4のときに絵本作家が描いた膨大な量の「架空の鉄道路線の駅舎」がすごい 路線や時刻表、駅スタンプまで詳細に設定(1/2 ページ)
作者のこたさんに話を聞きました。
絵本作家のこた(@kota_draw)さんが小学4年生のとき描いていたという「架空の駅舎」が、情報量が膨大で圧倒されます。路線や所在地まで設定されていて、それも含めた全てが空想で生まれた世界とか、果てしない想像力……!
こたさんによると、駅の数は数えただけでも400以上。これらは「雅美県」や「小桜県」を通る「美汐本線」や「豊美本線」などの駅とされており、もちろん全て架空の存在です。各駅には駅舎のイラストに加え、所在地やホームの数、利用者数も記載。みどりの窓口や売店、駅レンタカーやスタンプの有無、バリアフリーか否かまで細かく設定されています。
こたさんはほかにも、想像した世界をもとに、架空の駅スタンプや配線略図をデザイン。さらには時刻表を作ってダイヤまで組んでいたといいます。また、中学校に進学してからは、空想の都市を精密に描いており、こちらものちにTwitterで公開し注目を集めていました(関連記事)。
本人が「狂気的」と語った過去の作品は、「ものすごい熱量」「ワクワクしながら描いているのが伝わる」と話題に。「『都浜』や『大浜』といった駅に海外線走ってる感がある」など、細かい設定に感心する声も上がっています。
編集部はこたさんに、当時の思い出など詳しい話を聞きました。
―― 駅舎の絵を描こうと思ったきっかけを教えてください
こた:もともと小学校入学以前から鉄道が好きで、その延長線上にこの作品があります。それで小学3年生で初めてあった社会科で地理にハマってしまい、学校で配られた地図帳を眺めているうちに、自分が考えた空想上の地図を描き始めるようになりました。その空想地図がどんどん発展していき、空想路線図、空想時刻表、そして空想駅舎に至りました。
―― 全部でいくつくらい描きましたか
こた:もう本当に数えきれないくらいあって、今回整理して出てきただけでも400駅舎くらいあります。空想路線図や空想地図などは、もっとたくさんあります。
―― 「架空の駅を描く」ことの、どういうところにハマっていたのでしょう
こた:やはり想像の世界なので、終わりがないというところです。新しい都道府県、市町村、路線、駅が作り放題です。1つの県で遊び終わったら、また新しい県を作ればいいといった感じで、まるで飽きずに描いていました。空想地図を描き始める以前に、全国の地図や路図を大量に読みあさっていたので、現実の地図や路線図にちょっと飽きていたのもあると思います。
―― お気に入りの駅はどれでしょうか
こた:お気に入りの駅は甘桃駅で、Twitterでの反響も大きかったです。たまにネタ枠の駅舎もあるのが面白かったです。
また、駅舎だけでなく駅の所在地も書いていたのですが、よく見ると芸の細かいことをしていて、例えば、住所に「大字」が含まれていたり、駅名が「西茜」と漢字なのに住所が「あかね区西あかね」と平仮名になっていたり、住所あるあるをおさえていて解像度が高いなあと、我ながら感心しました。
こたさんは3月21日から26日まで、弘重ギャラリー(東京都渋谷区恵比寿)で個展を開催。今回の空想路線図も展示するとのことです。
画像提供:こた(@kota_draw)さん
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