ピンク・フロイド創設メンバー、ナチス風衣装でパフォーマンスし独警察が捜査 「悪意」であり「中傷」と反論
ロジャー・ウォーターズに批判の声が集まっています。
英ロックバンド「ピンク・フロイド」創立メンバーの1人、ロジャー・ウォーターズが独ベルリンで行ったコンサート中、ナチスの親衛隊(SS)に似た衣装を着るなどしたことで多くの批判にさらされています。ロジャーはベルリン警察当局までが動く事態となった今回の騒動を受け、5月26日にSNS上で声明を出しこれらの批判を「悪意」であると訴えました。
「最近私がベルリンで行ったパフォーマンスは、私の政治的見解や道徳的規範に反対するために、私を中傷し黙らせたい人からの悪意を引き寄せています」と、今回自身へ向けられた批判は「悪意」であり、「中傷」し「黙らせること」が目的だとロジャー。問題となった自身のパフォーマンスは「あらゆる形態のファシズム、不正義、偏狭に反対する声明であることは明らか」であるとし、これらを別のものとして捉えようとすることは「不誠実で、政治的な動機に基づいている」としています。また、「1980年のピンク・フロイド『ザ・ウォール』以来、狂気のファシストである扇動政治家を描写することが私のショーでは特徴的」と長年続けてきたショーの特色にすぎないと述べました。
さらにロジャーは自身が人生をかけて「権威主義や虐待を目にすれば、声をあげてきた」と明言。「戦後まだ子どもだった頃、わが家ではアンネ・フランクの名前をよく耳にしました。そして彼女はファシズムが野放しにされると何が起こるかを永遠に思い起こさせる存在となったのです」と、コンサート内で侮辱していると批判されたアンネ・フランクに敬意を抱いていることを説明し、「私の両親は第二次世界大戦でナチスと戦い、父は究極の犠牲を払いました」と自身の生い立ちに言及。ロジャーの父親は第二次世界大戦中、ロジャーが5カ月のときイタリアで戦死しており、それが自身の音楽性に強く影響していることもこれまでに何度も明かされてきました。
ロジャーはベルリンでのコンサート中「ナチスの鉤(かぎ)十字に似たシンボルが刻まれた赤い腕章と黒いコートを着用する」「観客に銃を向ける動作をする」「スクリーンにホロコーストの犠牲者アンネ・フランクの名前を映し出す」「会場内をダビデの星などが描かれた作り物の豚を飛ばす演出をする」といったことが問題視され、多くの批判が集中しました。
24日にはイスラエル外務省がSNSで、問題となった衣装を身に着けステージに立つロジャーと、スクリーンに「アンネ・フランク」の名前が映し出された2枚の写真を投稿。「ベルリン(そう、ベルリン)での夜をアンネ・フランクとホロコーストで殺された600万人のユダヤ人の記憶を冒とくすることに費やしたロジャー・ウォーターズ以外のみなさん、おはようございます」と強い怒りをにじませるコメントを添えています。
これらの事態を受け、ベルリン警察当局は26日、「ステージで着用した衣装がナチズムを美化あるいは正当化して公共の秩序を乱す恐れがあり、憎悪を扇動する疑いがある」としてベルリンでのコンサートに関して捜査開始したと発表しました。
ロジャーのコンサートでの演出を非難する声はSNSにあふれかえり、「何てことだ。ユダヤ人のピンク・フロイドファンを失望させた」「ロジャー・ウォーターズは偏屈でユダヤ人嫌いの横暴な男」「被害者の声に耳を傾けて。自分勝手な扇動をやめて」などと、嫌悪感をあらわにするコメントが多く寄せられています。
一方、ロジャーの出した声明に対しては、「どうしてこんなことが話題になるんだろう? 何十年ものあいだ、抑圧や虐待に対して声を上げてきたアーティストの作品だよ」「まず彼らは『ザ・ウォール』さえ見たことがないんだろう」「あなたのアートを知っている者たちは、あなたのことを理解していますよ」などとピンク・フロイドやロジャーの作品を愛しよく知るファンからの擁護するコメントが並んでいます。
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