窓の外から話しかけてくるガリガリの猫、心配だけど「外飼いの子?」 発見時のリアルな葛藤描いた漫画に反響「保護してと気軽には言えない」
もし目の前に野良猫が現れたら……。
ガリガリに痩せ細った猫が庭に現れ、葛藤する思いを描いた漫画がX(Twitter)に投稿されました。漫画は記事執筆時点で5万8000件以上のいいねを獲得、584万6000件以上の表示数を突破しています。ねとらぼ生物部では作者のAKR(@bou128)さんにお話を聞きました。
投稿者は「ろん」くん、「まめ」ちゃん、「みたらし」ちゃんという3匹の愛猫たちと暮らすAKR(@bou128)さん。ある日、AKRさんは自宅の庭にいる野良らしきキジトラの猫ちゃんを発見しました。
猫ちゃんは数日後も庭に現れ、窓越しにろんくんとおしゃべりをするように。その後も毎日のように現れ、ついには“24時間ほぼ”庭にいるようになりました。
とても人懐こく、AKRさんに「ニ゛ャー」「ニ゛ャーン」と話しかけてくる猫ちゃん。窓に体を押し付け、家の中に入ろうとする行動を見せるようになり、AKRさんは猫ちゃんが人馴れしている様子から「外飼いの子なのか……?」と疑問を抱くようになります。
見守ることさらに数日、猫ちゃんがガリガリに痩せていることに気付いたAKRさん。「ずっと同じところで寝てるし」「君とてもなつこいし」「狩りできないぽいし」と、脱走した飼い猫である可能性を疑い始め、迷子猫として届け出がないか、警察と保健所へ問い合わせることにしました。
しかし、猫ちゃんに関する届け出はなく、近所の動物病院や掲示板を調べても情報が見つかりません。AKRさんはテレビから流れる猛暑や台風のニュースを聞き、葛藤の末、猫ちゃんの保護を決意します。
キャリーバックへすんなりと入った猫ちゃんを動物病院へ連れて行き、健康面などを確認したAKRさん。猫ちゃんは推定1歳半の男の子で、血液検査の結果は陰性、またマイクロチップと避妊手術の形跡がないことから、“居候”として猫ちゃんを自宅へ迎え入れることにしました。
現在、猫ちゃんこと「居候」くんは体調面を考慮し、用意した隔離部屋で過ごしているとのこと。相変わらずとても人懐こく、しばらくの間は下痢と嘔吐が続いたものの、順調に体力を取り戻しているそうです。今後は回復次第、AKRさんの弟さんが居候くんを迎え入れる予定とのこと。
リプライ欄や引用リポストには、「優しいお宅に巡り会えて良かった」「素敵な人…」と、居候くんとAKRさんとの出会いに感謝する声や、「すごいなこんなこともあるんか……」と、居候くんとの突然の出会いに驚く声のほか、「うちもこれで家族が増えてしまったよ」と、同様の保護エピソードを持つ人からの声も寄せられています。
ねとらぼ生物部では、居候くんと先住猫ちゃんたちとの様子や、猫ちゃんを保護するかどうか迷っている人へのメッセージなど、AKRさんにお話を伺いました。
―― 居候くんの保護当時の体重と現在の体重が分かれば教えてください
保護当時は体重3.4キロで、現在は3.55キロとちょっとだけ増量しました。保護して3日くらいは下痢や嘔吐などの症状があったため、動物病院からの指示のもと食事量を減らしておりましたが、今は症状がなくなり普通の量を食べられるようになりました。これから徐々に増えてきてくれればいいなと思います。
体長や足の大きさを見るに、ろんに迫るくらいの大きさなので、正常な体形になれば5キロ近くになるのではないかと想定しています。
―― とても懐っこいとのことですが、特に驚いた懐っこい行動などがありましたら教えてください
保護するとき、餌でおびき寄せてケージへ入れようとしたのですが、餌にはほぼ見向きもせず人間の足元にすりより、「頭をなでてほしい」というように手に頭を擦り付けてきました。だっこも喜んでされてくれたので、かつてないほど保護がラクチンでした。動物病院でもスタッフさんや先生に甘えまくり&話しかけまくっていて笑われていました。
―― 居候くんのお名前は決まりましたか?
引き取り先、第一候補の弟が「しんばにする」と言い張っているので、「しんば」になると思います。ちなみになぜしんばかというと、弟の先住猫「むーちゃん」がライオンキングの父王「ムファサ」からきているからだそうです……。
―― 居候くんと先住猫ちゃんたちの様子はいかがでしょうか?
ろんは歓迎している様子です。隔離部屋のドア越しで元気に大きな声でお話ししている様子が聞こえてきて、たたき起こされます(笑)。
みたらしは最初はちょっと警戒していましたが、今は興味津々のようです。みたらしの母・まめは気にはなっている様子で、ちょっと離れたところからバレないようにそ〜っとのぞき見ています。
―― 今回の保護を通して気付いたことや、同じく猫ちゃんを保護するかどうか迷っている人へメッセージをお願いします
まめとみたらしを保護したときもそうですが、先住猫がいる場合は本当に保護のハードルが高いと思いました。なんなら猫を1匹も飼っていない人より、保護のハードルがはるかに高いです。保護した猫が病気を持っていたら大切な先住猫を危険にさらすことになるので、隔離できる環境などが必要になってきます。
しかし、「何匹もいるならもう一匹家族に入れちゃってあげてください!(笑)」くらいのふんわり軽いリプライとかが届くので、動物と暮らすということと遠いところにいる方との意識の剥離におおお……と面食らうこともたまにあります。
なので私も「困ってる子がいたら保護しちゃってください!」と気軽には言えないのですが、もし保護したい! という状況になったら、動物病院へ連絡し、「全て自分でやらなきゃ」と気負わずに人の手や知恵を借りても大丈夫なので、安全に保護してあげてくださるとうれしいです。
そして「この子は迷い猫かも!?」と思ったときは警察や保健所に連絡してあげてください。迷子猫の可能性がある子を保護したときは、1週間以内に届け出が必要です。相談するとちゃんと教えてくれるので、こちらも気負わず電話で聞いてみるとOKです。
(了)
もし実際、目の前に助けてあげたい猫ちゃんが現れたら――。経済状況や先住猫への病気の感染、里子に出す手立など、リアルな問題がたくさん出てきます。飼養または一時保護する場合は、それらを全てクリアした状態で迎えてあげたいですね。あらためてAKRさんの決断と行動に感服します。
AKRさんと猫ちゃんたちの日常を描いた漫画「ろんの絵日記」や写真は、Xアカウント(@bou128)とInstagramアカウント(@akr_neko)で見られます。また書籍『黒猫ろんと暮らしたら』5巻が販売中です。
画像提供:AKR(@bou128)さん
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