プリキュアファンが集うカフェバー「gimmick」に潜入してきた 店長が語る「子どもファースト」のプリキュア愛サラリーマン、プリキュアを語る(2/2 ページ)

» 2023年08月31日 18時00分 公開
[kasumiねとらぼ]
前のページへ 1|2       

映画公開日の前日は徹夜で気分を高めてから映画館に

―― 映画公開のときはイベントをやっているとか?

音尾 プリキュア映画の公開日の前日に、徹夜で店を開けてみんなでプリキュア映画を見て語り合い、気分を最高潮に高めてから始発で大泉の映画館に向かう、というイベントを毎回やっています。今年のオールスターズFでもやりたいですね。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」 変身グッズもたくさんあります

宮崎勤の事件を思い出した「プリキュア着ぐるみ問題」

―― 「例のプリキュア着ぐるみ問題」についてお聞きしたいのですけど(※訪問時、ちょうど「非公式のプリキュア着ぐるみでの子どもへの接触」が問題となり、プリキュア公式がコメントを出していました)。

音尾 擁護するわけじゃないですけど、彼は本当にそういう目的(※子どもと接触したい)だったのか、と思うところがあって。

 もともとは「プリキュアになりたい」ってだけだったのが、ちょっとイキっちゃったのかなと。でも、やってしまったものは仕方がない。

 ただ、それによってプリキュアファン全員がそういう人だと思われるのが怖いんですよ。

―― と、いうと?

音尾 プリキュア公式がX(Twitter)でコメントを出したじゃないですか。

 そのリプを見ると「やっぱりプリキュア好きは変態が多いじゃないか!」みたいなことがたくさん書いてあるんですよ。

 正直、あれを見たときに平成初期の「宮崎勤事件のオタク迫害」を思い出したんです。あれがフラッシュバックしてきて「オタクがオタクであることを隠さなければいけない時代」がまた来たんだなー、って思っちゃって。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

―― プリキュアオタクは隠した方が良いと?

音尾 女性はいいんですよ。男性は隠した方がいいんじゃないのかと私は思います。

 「自分はプリキュア好きなんです!」と全身で表現している人は、多分しばらくの間は危険視されると思うんです。正直こうなる前から危険視はされていたんだろうけど。

 ただ、実際いま一番めんどくさいことになっているのはかぶりもの業界で、オリジナルでマスクを作って楽しんでいる人なんです。一つ目のかぶりものでバーをやっている友人もいるんだけど、いらない波及が飛んでいて。俺が好きなプリキュア界隈(かいわい)がそちらに迷惑を掛けることになってしまって本当に申し訳ないんですよ。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

プリキュアファンは法律ではなく道徳で生きてほしい

―― 今回の事件はテレビでも報道されるなど大きな問題となりました。これは「子どもの安全」に関することだからです。

音尾 個人の生き方に関することですけど、プリキュア好きならば「法律ではなく道徳で生きてほしい」と思うんです。

 僕たちプリキュアファンにとって一番大切なのは「子どもファースト」ですよね。コミケとか大人向けのイベントは何をやってもいいとして、イベント、映画など子どもと重なる場所では子どもの邪魔をしちゃいけないじゃないですか。

 これは過激派の意見ですけど「子どもがいる場所では性的な話をするな、お前ら一切口を開くな!」くらいの勢いでも良いと思ってるんです。

 「1に子ども、2に公式」を守らないとプリキュアというコンテンツは終わると思うんですよ。

 ここ数年オタクが認知されてきて愛を表現するのが当たり前になってきたけど、全てのコンテンツがそうじゃないんだぞ、子ども向けコンテンツに大人が入るときには何をしてもいいわけじゃないんだぞ、と。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

プリキュア愛を叫びたければウチの店に来て

―― プリキュアの現場には子どもファーストが必要、ということですね。

音尾 子ども向けコンテンツだから俺らは好きになってはいけない、というわけではないんですよ。子ども向けコンテンツだからこそ、おこぼれで楽しませてもらっている、という考え方は絶対に必要だと思うんです。

 もちろんそんなに卑屈になることもないけど、メインターゲットにご迷惑を掛けてはいけない。何年かするとこちら側に来てくれる人もいるのだし、われわれの仲間を増やすためにも、メインターゲットの邪魔だけはしてはいけないんです。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」
プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

―― 最後に、何か伝えたいことはありますか?

音尾 「俺たちはプリキュアのメインターゲットじゃないんだぞ」ってことをちゃんと理解して、それでも俺はプリキュアについて叫びたいんだ! って人はここに来いってことです。

 この店はメインターゲットが来ることはまずないので、好きなだけ大きな声でプリキュア愛を叫んでも大丈夫なんです。

 プリキュアが好きすぎて我慢できなくなったら、ぜひウチの店に来て愛を叫んでください。いつでも相手をしますよ。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

 自分が訪問した日も、休日ということもあり多くのプリキュアファンで席が埋まっていました。

 プリキュア愛あふれる店長(音尾さん)とのトークを楽しむお客さん、ひっそりと一人でプリキュアを感じているお客さんなど、いろいろなお客さんが来店していて、どんな「プリキュア愛」をも受け入れる懐の広いお店だと感じました。

 女性客の1人が言っていた「ここのトイレに……住みたい……」って言葉が印象的でした。分かります。

プリキュアファンが集うカフェ&バー「gimmick(ギミック)」

gimmick(ギミック)

東京都新宿区歌舞伎町2丁目9-15

TEL:03-6205-6723

営業日:火曜〜金曜

昼営業12時〜16時

夜営業19時〜0時

土曜、日曜

12時〜0時

※18時からチャージ発生

定休日 毎週月曜(※月曜祝日の場合営業。その場合は翌火曜休業)


関連キーワード

プリキュア | アニメ | 東映


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/16/news007.jpg まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  2. /nl/articles/2411/16/news013.jpg 自宅のウッドデッキに住み着いた野良の子猫→小屋&トイレをプレゼントしたら…… ほほ笑ましい光景に「やさしい世界」「泣きそう」の声
  3. /nl/articles/2411/15/news016.jpg 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. /nl/articles/2411/17/news066.jpg 「ヤバすぎwwww」 ハードオフに1万8700円で売っていた“衝撃の商品”が690万表示 「とんでもねぇもん見つけた」
  5. /nl/articles/2411/16/news014.jpg 330円で買ったジャンクのファミコンをよく見ると……!? まさかのレアものにゲームファン興奮「押すと戻らないやつだ」
  6. /nl/articles/2411/14/news014.jpg ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  7. /nl/articles/2411/11/news056.jpg 大量のハギレを正方形にカット→つなげていくと…… “ちょっとした工夫”で便利アイテムに大変身! 「どんな小さな布も生き返る」
  8. /nl/articles/2411/17/news038.jpg 58歳でトレーニングを始めたおばあちゃん→10年後…… まさかまさかの現在に「オーマイガー!!!」「これはAIですか?」【海外】
  9. /nl/articles/2411/17/news004.jpg 「水曜どうでしょう」“伝説のシーン”そっくりな光景にネット騒然 「ダメだ笑っちゃう」「なまら怖い」
  10. /nl/articles/2411/16/news077.jpg 大谷翔平、インスタ最新投稿で活躍シーンのハイライト公開 一瞬映る“妻・真美子さんと母・加代子さんの笑顔満開ハイタッチ”に注目
先週の総合アクセスTOP10
  1. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  2. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  3. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  4. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  6. 「この動画お蔵かも」 親子デートの辻希美、“食事中のマナー”に集中砲火で猛省……16歳長女が説教「自分がやられたらどう思うか」
  7. 老けて見える25歳男性を評判の理容師がカットしたら…… 別人級の変身と若返りが3700万再生「ベストオブベストの変貌」「めちゃハンサム」【米】
  8. 「ガチでレア品」 祖父が所持するSuica、ペンギンの向きをよく見ると……? 懐かしくて貴重な1枚に「すげえええ」「鉄道好きなら超欲しい」と興奮の声
  9. 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  10. 「天才」 グレーとホワイトの毛糸をひたすら編んでいくと…… でっかいあのキャラクター完成に「すごい」「編み図をシェアして」【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた