生き物系YouTuber・ホモサピへインタビュー 書籍の話を聞いたらうんこの話になりました(2/2 ページ)
――だんだん年齢を重ねるにつれて、虫に対する苦手意識が強くなる人が多いと思うんですが、ホモサピさんはそういった時期はありましたか?
ホモサピ 皆無ですね。昔、セミをわしづかみにしていた友達が、大人になってセミが飛んだだけでビビっていて、変だなあと思いましたね。たぶん、触れ続けていないとダメなんだと思います。だいたい、中学に上がるとみんな生き物と触れ合う機会って減るじゃないですか、だからみんな苦手になっちゃうんですかね。
――興味関心が別のところに移ってしまって、どんどん距離はできてしまうかもしれませんね。ホモサピさんは子どものころ特に好きだった生き物はいますか?
ホモサピ カタツムリとナメクジが好きでした。エスカルゴはカタツムリなんだよ、ということを誰かから聞いてから、“食べられる生き物の仲間”に価値を感じて、たくさん集めていました。そのころはまだ食べようとかは考えていなかったですし、家に持ち帰ってもちゃんと飼育ができなかったので、ひたすら集めることがうれしかった。
――小さいころは、単なる好奇心で触ったり試したりしていたと思うんですが、どんどん知識が蓄積されていくじゃないですか。そうした中で好奇心の変化みたいなことはありましたか?
ホモサピ 昔は初めて見る生き物を見て、「なんだこの生き物面白い!」というシンプルな感情だけだったんですが、今はその生き物の特徴を知った上で試せることがすごく増えました。例えば、ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)を食べられる(※ジャンボタニシは広東住血線虫の中間宿主で、素手で触ると危険。調理時も十分な加熱が必要です)ということを知ったので、エスカルゴの味付けで料理したらどんな味になるんだろう? という組み合わせの楽しみが増えました。
最終的にうんこの話へ
――本を読んで、ホモサピさんの生き物への知識は、見て、触って、嗅いで、聞いて、食べる、という五感全てで学んできたことだったんだなと思いました。食べることに関しては、少しハードルが高いかもしれないですが、ホモサピさんは“昆虫食”についてどういった意見をお持ちですか?
ホモサピ 本当に趣味嗜好だと思います。単純に、食べたいから食べる、栄養価とかも無視して、おいしいから食べるというような趣味嗜好の世界なのかなという気がしています。
――昆虫を使用したコース料理が食べられるレストラン「ANTCICADA」にも行かれていましたね。
ホモサピ コオロギラーメンが食べられる日曜日はよく行って食べています。ランチの炊き込みご飯もおいしいです。
――私も以前コオロギラーメンを食べましたが、煮干しのような魚介系の風味を感じました。
ホモサピ よく煮干しみたいという表現はするんですが、煮干しとも違う、コオロギ独特の味がすると思っています。エサに、煮干しや魚粉を与えると出汁が濃くなるとは思うんですが、それでも、奥にクセになるうまみがあって、コオロギならではの味になっているんです。
中には、エサにピーナツを食べているコオロギは、後味に少しピーナツの香りがしておいしいんです。ブリにかぼすをエサとして与えて、若干爽やかな風味がする「かぼすブリ」がありますが、そんな感じで、エサによって若干風味が変わってくるんですよ。
――他にも気に入った料理はありましたか?
ホモサピ 料理ではないんですが、サクラケムシのフンでできたお茶です。桜餅を食べたときのような香りがするんですが、毛虫が食べて排出することによって分解されてその香りが出るので、サクラケムシのフンだから立つ香りなんです。
――猫のフンから採れるコーヒー(コピ・ルアク)とかもありますよね。
ホモサピ 僕はあれ飲みたくないですね。
――えぇ!? そこはダメなんですか。
ホモサピ だってうんこじゃないですか。
――サクラケムシもフンじゃないですか……。
ホモサピ 哺乳類のうんこはたべたくないです。いつも生き物を捕まえに行くと転がってますけど、まじで臭いですよ。
――生き物全般大丈夫なのかと思ったら、苦手なものもあったんですね。
ホモサピ 飲んでみたら印象は変わるのかもしれないですが、まだ飲んだことも嗅いだこともないので苦手意識が先行してますね。
――コピ・ルアク、飲んだことありますが、あっさりした飲み口で飲みやすかったですよ。
ホモサピ 高級品として販売されてますよね。だったらサクラケムシのフンも許容してほしいところですね。でもあれも高級品になっちゃうんですかね。現に蚕のフンのお茶(蚕糞茶)は中国だと高級品ですし、そういう位置付けになるのかな。おいしいのに。
『冒険が知識に変わる ホモサピのいきもの調査報告書』(KADOKAWA)
ホモサピさんから読者へメッセージ
『冒険が知識に変わる ホモサピのいきもの調査報告書』は、大人の方にもたくさん読んでほしい1冊ですが、知らないことがたくさんある、まっさらな子どもに読んでほしいです。最後のページには「調査報告書」があるので、自分だけの調査報告書を作って楽しんでください。
読書感想文って子どもが書くイメージですが、大人が書いた読書感想文でもね、送っていただければ僕は読みますので、ぜひ楽しんで読んでください。
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チョー「のとさん大変だ」。
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