ポール・マッカートニー、オノ・ヨーコは“邪魔”だった ビートルズ後期を振り返っての告白に共感の嵐(1/2 ページ)
解散したとき批判の的になったオノ・ヨーコ。
20世紀を代表するロックバンド「ビートルズ」の元メンバーであるポール・マッカートニーが、10月11日に配信されたポッドキャスト「A Life in Lyrics」で、ジョン・レノンがオノ・ヨーコをレコーディングセッションに連れてきたときの気持ちについて語りました。1970年に同バンドが解散(法的な解散は1971年)したとき、ヨーコは“ビートルズを解散させた”女性として世間から強い批判をうけ、現在でも彼女の名前はいわゆる“サークルクラッシャー”を意味する言葉として認識されています。
ポールは「ジョンとヨーコが一緒になったことは、グループの力関係に影響するものだった」と1966年に出会い、1969年に結婚した2人の関係がバンドに及ぼす影響を予測していたと述べます。「ヨーコが文字通りレコーディングセッションの真ん中にいるようなことには対処しなければならない。ジョンがこうなるべきと望むのなら、そうなるべきだという考えだった。そうしない理由はなかった」とジョンの考え方や望みを通すべきと受け止める一方で、ヨーコがスタジオに来ることには何かしらの対処が必要だったと明かします。
そして「どんなものでも僕らの気をそらすものは、邪魔になる」とヨーコがスタジオにいることが仕事の妨げになったとポール。「僕たちは許し、騒ぎにしなかった」と当時は何も文句を言わなかったとするものの、「でも同時に僕らの誰1人、それが特に好きだったとは思わない。職場への妨害だった」と本音を暴露。「僕らには僕らの仕事のやり方があった。僕ら4人はジョージ・マーティンと仕事をした。それが基本だった。僕らはいつもそうしてきたんだ。だからあまり対立的にならず、ただ感情をため込んで、やり遂げたんだと思う」と気持ちを押さえ、黙々と仕事をこなしてきたのだといいます。
さらに「これがビートルズの考え方だった。『これが僕たちの仕事だ』という、ただ真っすぐで現実的なもの。これが僕たちがやってきたこと。『僕たちはビートルズだ』という、それはつまり、ツアーがなければレコーディングをする。レコーディングをするなら作曲をするということだ」とビートルズの職業規範がどのようなものであったかを語りました。
「私も、職場に家族を連れてきてはいけないと思う。どんな仕事でも同じ」「確かにそうだし、解散に一役買ったのも確かだと思う」「それは本当に、人間関係の力関係が変わったように感じた。でも音楽はずっと変わらずすばらしいものだよ」と多くの人はポールが当時感じた気持ちに共感するようなコメントを寄せています。
ジョンは1980年にこの世を去って以降も多くの人に愛され続けていて、ポールもやはりジョンとの友情をいまだに感じ続けているもよう。10月9日にはジョンの誕生日を祝い、「すばらしい友人、コラボレーターであるジョン・レノンの誕生日をお祝いします」と投稿。また、ジョンの残した音源からAIを使い、ビートルズ最後の曲を完成させ、友人の残した仕事を現在によみがえらせることにも力を注ぎました。
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