「自分が次の攻殻機動隊を作ることがあるのなら……」 「攻殻機動隊 S.A.C.」記念イベントで神山健治監督が明かしたある覚悟(1/2 ページ)
「バトーは『ベルばら』のアンドレ」という大塚明夫さんの名言(?)も飛び出した攻殻ファンニッコリのイベントに。
Production I.G制作によるテレビアニメシリーズ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の記念上映&トークショーが11月12日に開催され、バトー役の大塚明夫さんと同作の監督/シリーズ構成を務めた神山健治監督が登壇。「バトーは『ベルばら』のアンドレ」「次の攻殻も大塚明夫に」など興味深い話題が次々と飛び出しました。
士郎正宗さんの原作コミックが『ヤングマガジン増刊 海賊版』(講談社)で発表されて30年超。この間、押井守監督の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」、神山監督の「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(S.A.C.)シリーズ、黄瀬和哉監督の「攻殻機動隊ARISE」や「攻殻機動隊 新劇場版」、さらに「イノセンス」やハリウッド実写映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」、直近ではシリーズ初のフル3DCGアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」などさまざまな作品が生まれてきました。
同イベントは、バンダイナムコ フィルムワークスの映像レーベル「EMOTION」が40周年を迎えたことを記念して11月12日に開催されたもの。テレビアニメシリーズ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」は、最終話(『公安9課、再び STAND ALONE COMPLEX』)の初回放送(2003年11月)から20年が経過したタイミングとなります。
イベントでは、特別にセレクトされた第1話「公安9課 SECTION-9」、第2話「暴走の証明 TESTATION」、第10話「密林航路にうってつけの日 JUNGLE CRUISE」、第12話「タチコマの家出 映画監督の夢 ESCAPE FROM」の4エピソードを上映。上映直後に登壇した大塚さんは、ファンで埋め尽くされた満席の会場を前に「短いような早いような不思議な感覚。当時は42歳くらい? 自分も若かったなと思う」と20周年というアニバーサリーに感慨深げな様子をみせました。
一方、当時37歳だったという神山監督は、「この作品に関しては不思議な感覚があって、体感的には実数の3倍くらい。15年くらい本作に関わっていた気がする。でも振り返ると一瞬。この作品は僕にとってデビュー作のようなものなので、大塚さんら凄い人を前に自分でアフレコを仕切りながら、なんて恵まれているのだろうかと思いながらブースにいました」と特別な作品だと打ち明けました。
「神山監督からは“押井さんの作品(『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』)よりも弾んでいる感じで”と言われたので跳ねながら芝居した思いがある」と当時の収録現場の様子を明かした大塚さん。司会から「バトーはヒロイン」という視点が語られると、「バトーは『ベルサイユのばら』でいうところのアンドレというイメージだ」と笑いを交えて、持論を展開する場面もありました。
また、大塚さんは神山監督について「目には見えないセンサーが張り巡らされている感じがして、それがなんかすげえなと(笑)。公安9課の課長・荒巻大輔がどこかそんな感じがするけれど、神山監督にもその空気感があった。この作品を作り上げるぞ、という意志の強さを感じました」とリスペクト。
神山監督も「この作品を自分でディレクションできるというワクワクしかなくて、アドレナリンが出まくっていた。だから周りがゆっくり動いているように見えたのかも。車を運転中にも次の話のヴィジョンが頭に浮かんで、それをメモしてスタジオに行くくらいだった」と充実した日々の様子を思い出していました。
最後に大塚さんは「これだけの作品に携わり、物語の中枢にいられたことに喜びを感じています。バトーは自分の人生においてとてつもなく大きな役ですが、アニメを作るのには時間もかかりますので、もし次やるとしたら70歳くらいかな? と思うと、もしかするとこれが最後になるのかなと毎回感慨深く思うことがあります。それくらい大好きな作品を演じられて、そして皆さんに応援していただけて……本当にありがとうございます」と感無量。
すると神山監督は「自分が次の攻殻機動隊を作ることがあるのなら、それがどんなに先になっても、僕は大塚さんや田中敦子さんはじめ皆さんがいる限りキャスティングするし、皆さんのその歳に演じられるバトーや草薙素子の脚本を書くつもりです」と宣言。これに大塚さんは「いま、鼻の奥がツーンとしました」と感極まりつつ笑顔を見せ、イベントは大盛況のうちに幕を下ろしました。
なお、2022年にシーズン2が配信されたアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」に新たなシーンと視点を加えて劇場版として再構成した「攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間」が、11月23日から3週間限定で劇場公開されます。
関連記事
- 「攻殻機動隊 SAC_2045」とは何なのか 神山×荒牧両監督へのインタビューから浮かび上がった“攻殻機動隊”
保守派のハードファンである記者が数々の疑問を聞いたスペシャルインタビューです。 - マンガ『攻殻機動隊』シリーズが“無料話大開放” 期間限定でヤンマガWeb掲載7作品のほぼ全話がタダに
期間は12月13日まで。 - ここで言えない何かがある劇場版『攻殻機動隊 SAC_2045』 田中敦子、大塚明夫、山寺宏一のオリジナルキャスト3人に聞く本音
押井守版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』から四半世紀以上、作品世界をともに創り上げてきた3人の実像と本音に迫りました。 - 『攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間』劇場予告編が公開 メインビジュアル第2弾に左右で異なる素子
前作「攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争」のアンコール再上映も決定。 - 劇場版アニメ「攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間」が11月23日公開 シリーズ集大成のラストが描かれる“シリーズ完結作”
神山健治「自分がどれだけ少佐のことを好きだったのか、感じ入りました。あらためて草薙素子に、ありがとうと言いたい」。 - 本人じゃねーか! 田中敦子&井上喜久子が冬コミサークル参加で“待機列整理のお姉ちゃん”へ 「5年ぶりでも17才(おいおい)のふたり」
サークル名は「お姉ちゃんと少佐」。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
-
身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
-
元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
-
小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
-
築年数不明の平屋にある、ボロボロ床板をはがしてみたら…… 発覚したヤバい事実に「ビックリ!」「大丈夫でしたか?」心配と驚きの声
-
ママの足にくっつく生後7カ月の赤ちゃん、甘えてるのかと思いきや…… 計算された行動と「ちいこい後ろ姿がかわいすぎ」て目が離せない
-
「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
-
“作画軽減ガンダム”をガンプラで作成 → 使用パーツも最小限の再現ぶりに「完全に一致」「部品軽減ガンダム」
-
誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
-
21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
-
0歳赤ちゃん「(ママ来たっ!)」→喜びが抑えきれなくて…… 尊すぎるダンスが300万再生「心が浄化されていく」「朝から癒やされました」
- 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
- 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
- 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
- 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
- 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
- 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
- 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
- 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
- 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
- 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
- フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
- 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
- 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
- フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
- スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
- 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
- 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
- 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
- がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
- 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」