片岡愛之助が本気で挑む“壮大な茶番劇”は「真剣にやればやるほど面白く」 スケールアップした「翔んで埼玉」の世界観を埼玉県民が聞いてみた(2/2 ページ)

» 2023年11月23日 00時00分 公開
[やまもとゆかねとらぼ]
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関西弁&地域ネタ満載 「翔んで埼玉」の“愛あるディス”

―― 作品の大きな特徴である“愛ある地域ディス”についてはどう感じましたか?

愛之助 「なんで滋賀県がゲジゲジなの?」とか、大阪出身の僕には分からない地域ネタもあったのですが、京都の方は「言う言う!」とゲジゲジの由来を知っていたりして。怖いなーと思いました(笑)。池乃めだか師匠そっくりな僕の衣装についても、監督から「大阪人はすぐ分かるんですよね?」と言われましたが、内心「何人の人が気付くんだろう?」と疑問でした。

作中シーン 滋賀県民なら誰もが知るこの少年の正体は……?

―― 生粋の大阪人として、一番お気に入りの大阪ネタを教えてください。

愛之助 「乳首ドリル」ですかね。「やっていただけますか?」と言われてびっくりしましたけど、喜んでやらせていただきました。あれみんな分かってくれるのかな? 大阪の人はだいたい知っているネタだと思います。

※乳首ドリル……吉本新喜劇座長・吉田裕さんの名物ギャグで、正式名称は「ドリルすんのかいせんのかい」。

―― なかなか日常では聞くことのない関西弁のせりふもたくさんありました。

愛之助 僕は普段、関西弁なのですが、お芝居でやることはこれまで少なかったので、「奥歯ガタガタ言わせたろうか」みたいな荒っぽい関西弁は新鮮でした。結構アドリブに見えるシーンがあるかもしれませんが、基本的には台本通りにやっています。

 僕はもともと大阪人なので、せりふに関してはフラットに演じることができました。どれが本当の大阪弁か分からなくなってしまう関東出身の方もいて。ニュアンスを教えてあげることもありました。

―― 埼玉県への印象はいかがでしょう。作品を通してイメージが変わった点はありましたか?

愛之助 関西の僕らからしたら、埼玉県や千葉県だからってどうこう思わないのですが、東京に近い埼玉の人は自分のことを「東京出身」と言うって……。

―― 言いますね。

愛之助 本当にあるんだ! そんなウソつかなくても、埼玉や千葉が特別いなかだと思わないですよ。東京に住んでる人でも地方出身者は多いですし、本当に代々の東京人ってあんまりいないじゃないですか。それに、僕の中では首都は大阪と思ってますから(笑)。

作中シーン作中シーン 長年しいたげられてきた埼玉県人と滋賀県人

―― では、実際に作中の嘉祥寺晃のような権力を持ったとしたら、大阪をどのような街にしたいですか?

愛之助 そうですね……みんなから愛される街にはしたいです。もし知事になったら、「大阪の日」を作りたいな。撮影中に知ったんですが、「埼玉県民の日」はあるんですよね? 吉村知事に言ってみようかな、埼玉に負けてますよって。

※埼玉県民の日……1871年11月14日の埼玉県誕生を記念する祝日。県内の学校が休みになるため、多くの埼玉県民が武蔵野線を利用して東京ディズニーリゾートへ出かけます(記者所感)。

片岡愛之助さん

―― 最後に、これから作品を鑑賞する方へ向けて今作の魅力を語ってください。

愛之助 1作目の続編ではありますが、今作から見ても楽しめる内容になっています。「大人のおとぎ話」と言ったら良いのかな。普段の生活の疲れを吹き飛ばしてくれる、元気になれる作品です。ぜひ、この世界観にどっぷりとひたっていただきたいです。

(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

・メイク:青木満寿子(アオキ マスコ)
・ヘア:川田舞(カワタ マイ)
・スタイリスト:九(Yolken)

「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」

作中シーン

■公開日:2023年11月23日(木・祝) 全国公開

■キャスト:GACKT 二階堂ふみ 杏 片岡愛之助 ほか

■原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』 魔夜峰央(宝島社)

■監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ、「テルマエ・ロマエ」シリーズ、「ルパンの娘」シリーズほか)

■脚本:徳永友一(「探偵の探偵」「僕たちがやりました」「かぐや様は告らせたい」シリーズ、「ライアー×ライアー」ほか)

■映画コピーライト:(C)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

■配給:東映

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