標識が5年で破損も「少なくない」 北海道の厳しい環境を思わせる沿岸バスの実情(2/4 ページ)
10年ほどの耐用年数を持つ標識が「5年程度で破損するのも少なくない」
被害を受けたバス停留所は留萌管内小平(おびら)町にある「元浜」。今回の破損は沿線住民の通報によって発覚し、腐食した標識が暴風雪で飛ばされたのでは? と推測されています。
沿岸バスによると、停留所標識は丸板部分に木製またはアクリル製を採用しており、本来は10年ほどの耐用年数があります。しかし、大雪や暴風雪の影響もあり、5年程度しか持たない停留所も少なくないそうです。
幸いけが人などは発生していないようですが、標識の費用は“それなりのお値段”がするとのこと。また、通常再設置にはさほど時間がかからないのですが、地面に刺している停留所が吹き飛ぶような天候のため、素早い対応が困難となっています。
さらに、この他の停留所も雪に埋もれているなど、被害を受けている場所が少なくないそうです。そのため沿岸バスでは、今回の災害が一段落ついた時点で、全停留所と待合室などの被害状況を急いで確認する予定です。
それまで不具合があった停留所では、利用者に安全な位置で待機しバスが接近したら手を挙げるなどで合図してもらう、といった形式で対応しています。
同社では安全かつ円滑な輸送ができない場合、バスを運休としていました。しかし、本シーズンは前日までに全線の計画運休を発表するなど、例年以上に荒れた天候であることが伺えます。
一刻も早く通常通りの運行が始まってほしいバス停留所。これまでもしかし、その一方で破損したバス停の丸板は廃品として不定期に販売するというユニークなサービスも実施しています。
日本海の暴風雪と戦い抜いた歴戦の丸板というのもあってか、1枚5000円少々という価格ながら、かなり人気があるそうです。収益はバス停や待合室の修繕費になるそうなので、興味のある人は応援がてら購入を検討してみてください。
画像提供:沿岸バス(@enganbus)さん
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