「それは最悪手ですよ」 『セクシー田中さん』問題、「小学館は経緯発表予定なし」報道に作家たちが不信感(1/2 ページ)
波紋が広がっている。
『セクシー田中さん』の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが亡くなったことを受け、小学館が社員向けに実施したとされる説明会の内容が報道されると、作家たちから不信感をつのらせる声があがっている。
スポーツニッポンが7日付けで報じた記事では、小学館の社員に対して「(現時点では)今回の件に関する経緯などを社外発信する予定はない」との説明があったと関係者の声を伝えている。また、作家に対しては「寄り添うことを誓い、その姿勢を改めて作家に伝えていく」との方針も報じた。
この記事が掲載されると、漫画家の末次由紀さんは自身のX(旧Twitter)アカウントで「責任のある会社なのだから、経緯説明や問題点の把握、今後の変化への道筋などが示されると思っていたのに、こんなことで終わりにできると?ありえない」と怒りをあらわに。漫画家の松田未来さんも「お願いだから、出版社は作家を守る側であってほしい」と編集者には理解ある人も多くいるが組織が守ろうとしないと、この件を「最悪手」と悔しさをにじませている。
作家だけでなく詳細を公表しない理由に「故人の遺志にそぐわない」と説明したとする報道に触れ、「これは最悪な方法だと思う」「猛烈な違和感」「小学館が疑われてもしかたがない」と説明責任から逃げているだけとの疑問が寄せられている。
亡くなった芦原さんの著作である『セクシー田中さん』が日本テレビで実写ドラマ化された際に、提示していた原作順守の約束を反故にされたとして問題提起。実写化許諾前の合意事由が守られず、脚本に修正を加えなければならなかったことや、ラストの9〜10話について自ら脚本を執筆せざるをえなかった事情をブログとSNSで説明するも、その後「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」との言葉を残し投稿を削除している。
小学館は芦原さんが亡くなったことを受け、「芦原妃名子先生の訃報に際して、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と、一連の問題に触れずにコメントを発表。詳細が明かされることを求める声が挙がっていた。
ねとらぼ編集部は社内向けの説明会の有無やその内容について小学館へ質問したが、「いただきました質問に関しては、お答えしておりません」との回答を得た。
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