ウィル・スミス、フェスで「メン・イン・ブラック」再演 “ビンタ事件”から2年「そろそろ許しても」「罰を受けてない」と賛否(1/2 ページ)
根強い“ビンタ”への怒り。
米俳優でラッパーのウィル・スミスが現地時間4月14日、米音楽フェスティバル「Coachella」にサプライズで出演して会場を盛り上げました。2022年3月にアカデミー賞授賞式で司会者をビンタした一件以来、表舞台からは遠ざかっているウィルの久々のビッグニュースに、さまざまな意見が寄せられることとなっています。
“J”の登場に会場は大興奮
ウィルが登場したのは、コロンビアのシンガー・ソングライターであるJ・バルヴィンのステージ。1997年のウィル主演映画「メン・イン・ブラック」のタイトルチューンが流れ始め、J・バルヴィンが「ウィル・スミス!」と高らかに叫ぶと、エイリアンをかたどった舞台セットの奥から本人が登場します。
ウィルは作中で演じた“J”そのままに、黒スーツに黒サングラスの黒ずくめスタイルで現れ会場は大盛り上がり。自身にとって記念すべきソロデビューシングルであり、第40回グラミー賞最優秀ソロ・ラップ・パフォーマンス賞も受賞した同楽曲をラップし始めると、J・バルヴィンも本当にうれしそうな笑顔をみせ、ウィルに抱きついたりステップを踏んだりとステージを駆け回ります。
そして最後は映画の設定に倣い、J・バルヴィンは捜査官に扮(ふん)したダンサーに連れ去られ、ウィルは映画に登場する記憶を消す装置「ニューラライザー」を取り出し観客に浴びせるという楽しい演出まで用意されていました。
好意的な声がある一方で 複雑な感じ方をした人も
いつもテーマ性の強いステージを用意することが多いJ・バルヴィン。今回は“地球外生命体”をテーマにしていたと思われ、ウィルのカメオ出演もそのテーマに沿ったものであったようです。
パフォーマンスのあと、ウィルとJ・バルヴィンは共同でパフォーマンスの様子をInstagramに投稿。これには2人のファンから「2人が一緒にステージに立つ、このときをずっと待ちわびていたよ!」「ウィル・スミス=生きる伝説」「ウィル、大好きだよ!」「こんな良い人をずっと抑え込むことなんてできないよ」など、喜びの声が殺到しています。
一方、このニュースが報じられると、ウィルが再び大舞台に登場することへ好意的な反応を示す人ばかりではありませんでした。ウィルは後日SNSへ謝罪動画を公開し、最近では1995年から続くマーティン・ローレンスとのコンビ主演作「バッドボーイズ4」の始動を発表して、コツコツと活動を再開しています。しかし以前ほど華やかな表舞台へはカムバックできていないのが現状です。
「そろそろ許されるべき」との声もあれば「罰を受けてない」
今回の出演にも、ネット上では「彼は謝罪した。ミスを犯したんだ。もうそれを乗り越えるとき。人々はまるで自分は聖人かのように振る舞っているけどさ」と前へ進むべきとウィルへ好意的な意見も散見する一方で、「誰もがあなたのように暴力を許すわけじゃないから」「彼は罰を受けてない。もし他の人だったら暴行罪で刑務所に入れられるか罰金を払っていたと思う」と意見は割れています。
ウィルの妻ジェイダ・ピンケット・スミスの脱毛症をネタにした司会のクリス・ロックを、ウィルが壇上で平手打ちしてしまった第94回アカデミー賞授賞式。結果、その年の主演男優賞を獲得したにもかかわらず、以降10年のアカデミー出入り禁止となり、受賞者にとって恒例だった次年度のプレゼンター登壇もスキップされています。
キャンセルカルチャーへの疑問も
「オスカーで彼がやったことは嫌だけど、こういうキャンセルカルチャーは愚かしい。幸運を祈ってるよ」と議論そのものにうんざりといったコメントの他、理由はどうあれ暴力は絶対に許されるべきではないと考える層からは「あのビンタのあとではもう二度と彼を以前と同じようには見られなくなったよ」「彼は人々が自分のやったことを忘れると思ってるみたい! 弱い者いじめをする人は嫌いだよ!」と否定的に捉える人が多いようです。
なお、きっかけとなった妻ジェイダはこの音楽フェスにも足を運び、パフォーマンスを楽しんでいる様子をInstagramストーリーズに投稿。彼女は事件からしばらくして、あのオスカーの夜までウィルと自身が実は別居していたものの、“ビンタ”をきっかけにまた関係を修復することとなったと明かしています。
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