188カ所が可動して殻までむける! エビみそまである「段ボールのエビ」が本物すぎるクオリティ(1/3 ページ)

エビミソまで作り込んでしまった段ボール作家に詳細を聞きました。

» 2024年04月23日 20時15分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 ウシエビ(ブラックタイガー)を細部までとことん再現した段ボール工作が驚きをもって迎えられています。あちこち動くわ殻はむけるわで本物そっくり!

エビ 段ボールだと言われなければ、普通に本物として受け入れてしまいそう
エビ さばいたみたいにするりとむけます
エビ カブトも殻も外してむき身に

 段ボール作家のしょうたダンボールマン(@6VpkrnaasTK0Yas)さんが、2カ月かけて作り上げた作品。可動部分が188カ所もあり、身体の節や足はもちろん、複雑な顎の関節まで動きます。また、殻やカブトと中身の間には磁石が仕込まれていて、容易に脱着可能。下ごしらえの気分が味わえそうです。

 ディテールの再現も徹底されていて、例えば顎1本とっても、139パーツで構成。さらに、色違いの段ボールを使用し、着色なしで表現しているというのだから驚くほかありません。

 2022年の作品ですが、X(Twitter)のハッシュタグ「多分私しかやってない」に投稿したところ、あらためて話題に。「拡大するまでは本物だと思っていた」「そういうエビに見える」「職人魂を感じた」など、大きな反響を呼びました。

 編集部はしょうたダンボールマンさんに、制作の経緯など詳しい話を聞きました。

―― エビの可動箇所やギミックなどを、あらためて教えてください

しょうたダンボールマン 筋肉収縮ができない分、身の部分にちょうつがいを設けるなど、本物より可動箇所を多くしています。188カ所がエラまでフル稼働で、頭を外せばミソが見えますし、尻尾をツルッとむくこともできます! 全部で6つある顎もフルで動きますし、目玉も片方ずつ動き、第一触角のへこみに隠すこともできます。

エビ リアルな顎まわり。細かい毛(感覚毛)までびっしりと再現されていて、気が遠くなりそう

 また、中腸腺という肝臓と膵臓(すいぞう)の機能を併せ持つ内臓や、頭(頭胸部)の殻や尻尾(腹部)は、ネオジム磁石で簡単に脱着可能です。頭と尻尾を切り離す際に付いてくる内蔵の一部を再現するために、ミソの中にはスプリングを仕込んでいます。

エビ 目もしっかり引っ込みます

―― 作ろうと思ったきっかけは何でしょう?

しょうたダンボールマン 以前に伊勢海老を作ったときに実現できなかった、殻をむくギミックを実現したかったからです。伊勢海老は尻尾が太くて関節が曲がりづらく、現時点の技術では困難なため、今回は細くて動かしやすいブラックタイガーを作りました。

 また、エビが食べ物である以前に、特技や生き抜く知恵を持つ生き物と知ってほしかったこともあります。

―― 制作にはどのような段ボールを使っていますか

しょうたダンボールマン 一番好きなのはAmazonの配送用ですが、今回は黒い部分をZOZOTOWNとAmazonの矢印の部分、クリーム色はチャオチュール、黄色は白い梱包材の裏側など、7種類ほどの段ボールを使用しています。

―― エビのほかにも気に入っている段ボール作品があれば教えてください

しょうたダンボールマン 好きのなのは伊勢海老なんですが、一番かっこいいと思う生き物がカブトムシなので、2度目に作ったヘラクレスオオカブトがお気に入りです。

―― Xでの投稿には大きな反響がありました。そのなかで印象に残ったものはありますか

しょうたダンボールマン 八千代水産のかたからいただいた、「こりゃエビフライにしなきゃあかんですぜ」というリプライが印象に残っています。実は本当に衣まで付けてやりたかったのですが、完成してすぐ個展に持っていったので、時間がなく断念しました。次は挑戦したいです(笑)。

画像提供:しょうたダンボールマン(@6VpkrnaasTK0Yas)さん

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」