男子バレー「顔ファン」の是非 世界大会に“推し活うちわ”はアリなのか? ジャニーズ後の応援を考える(1/3 ページ)
試合会場は今、アイドルの“推し活”のような応援風景が見られるようになっている。
バレーボールの国際大会「ネーションズリーグ」(VNL)の予選リーグで、日本代表男子チームが快進撃を続けている。予選ラウンドを終えた時点で世界ランク3位に浮上。「歴代最強」とも言われ、選手の人気も上がり続けている。
そんな中、X(Twitter)でしばしばトレンドに浮かんでいるのが「顔ファン」というワードだ。男子代表には“イケメン”と評価される選手が多い。試合会場の観客席には、各選手の名前を書いたうちわやプレートを持った女性ファンが目立ち、アイドルの“推し活”のような応援風景が見られるようになった。
彼女らは、チームのプレイより選手個人を推しているように見え、選手の“顔”が目当てのファン、つまり「顔ファン」だと批判されることがありバレーのプレイそのものを楽しんでいるファンからは、快く思われていないようだ。
ただ少し前まで、バレーの世界大会では、旧ジャニーズのアイドルが前座を務め、集客に貢献していた。選手の“顔ファン”の出現は、アイドルに頼らずとも、選手が実力とビジュアルで集客できるようになった現れでもある。
弱かった男子 ジャニーズ人気を借りていた世界大会
昭和時代は日本のお家芸だった男子バレーだが、平成の間は弱かった。1996年から2016年まで6回のオリンピックで、出場できたのは2008年の1回だけ。2012年も16年も最終予選で敗退している。
筆者が代表戦の試合を見始めたのは2005年ごろ。当時、女子はオリンピックの常連だったが男子は弱く、男子大会の会場には空席も目立った。それを多少埋めていたのが「ジャニーズ目当て」の女性たちだ。
バレーボールのワールドカップ(W杯)は、「スペシャルサポーター」として1995年以降、V6をはじめとしたジャニーズのアイドルグループがテーマ曲を歌い、前座を務めていた。
だが、2023年に明るみに出た性加害問題で、ジャニーズアイドルによるサポートは終了。それと前後して、日本男子は急激に実力を付け、人気も急上昇。男子代表の試合は、ジャニーズに頼るまでもなく、チケットが売り切れるようになった。
前男子代表キャプテンで、ドイツなどでプレイした柳田将洋選手や、19歳でイタリアに渡り、セリエAで鍛えた石川祐希選手、サウスポーのパワーヒッター・西田有志選手、攻守ともに高いレベルの高橋藍選手(高ははしごだか)など若手がグングン伸び、東京五輪で7位に入賞。その後さらに力をつけ、人気はとどまるところを知らない。
ビジュアルも人気、写真集を出す選手も
彼らはビジュアル面でも評価が高い。石川選手と藍選手はan・anの表紙になったこともあり、藍選手は単独で写真集も出している。
強さとビジュアルがそろった結果、選手やチームのプレイだけでなく、選手の見た目に魅力に感じてファンになる女性が急増。ここ最近の「推し活」ブームと相まって、“アイドルの追っかけ”のような光景が見られるようになった。
選手のグッズを身に付けたり、推し活うちわを制作して応援に駆けつけるファンが、代表戦の会場にも激増。日本で行われる男子バレーの国際試合の観客は大半が女性が占めており、グッズ着用率も高い。
公式グッズにうちわやアクスタ
アイドルやアーティスト発の推し活文化は、“公式”が後押ししている側面もある。
ここ数年で推し活が一般的になり、100均などでもグッズ制作アイテムが多く売られていることに加え、公式、つまり大会運営側がその文化に乗っかり、収益源としてグッズを多種多様に販売するようになった。
2023年秋に日本で行われたバレーボール男子のW杯(五輪最終予選/OQT)では、石川・高橋藍・西田選手などの「ジャンボうちわ」が公式グッズにラインアップ。マフラータオル、レプリカユニフォーム、アクリルスタンド、イラスト缶バッチ、コレクションカード付きキャンディなどなど、ありとあらゆるグッズが用意され、女性ファンが長い列を作った。
筆者はこの大会を現地に見に行ったのだが、1万円以上するアリーナ席に若い女性が並び、そのほとんどがレプリカユニフォームやタオルなどのグッズを身に付けていて驚いた。グッズ販売は長蛇の列で、人気選手のものは売り切れていた。
プロリーグ化で問われる収益力
バレー選手も人気商売であり、その傾向は加速していく流れだ。2024年10月からは、バレーのプロリーグ「SVリーグ」が始動。チームの運営母体を企業から分離していき、2027年シーズンまでの完全なプロリーグ化を目指す。
かつて多くのバレー選手は、実業団を母体に「企業の社員」として活動していたが、今後はプロとして身一つでクラブチームと契約し、スポンサーを得る選手が増える。チームの営業力に加え、個々人の力量と人気が、立場と収入を左右することになる。
高橋藍選手や、日本代表リベロの小川智大選手などはプロとして独立しており、それぞれファンクラブからコンテンツを配信したり、オリジナルグッズを販売したりしている。選手個人が人気を得て収益力を高めることは今後ますます重要になっていく。
関連記事
- バレー石川祐希&高橋藍、先輩後輩のじわる(わちゃわちゃ)絡みが“尊い”にもほどがある 「カッコつけたピースせんといて笑」「全部するわ笑」
五輪最終予選(OQT)が終わった10月8日夜、番組に出演したときの一場面。 - 「さざれ石に苔のむすまで」何日かかる? 毎日欠かさず水やりし続けてまもなく1年、チャレンジの結果に「わびさび」「継続は力」
さざれ石が巌(いわお)にならないまでも、びっしり苔むしてほしい……! - 「サッポロ一番」最大の謎が解明? メーカー側もよくわかってない「切り胡麻フォント」のレイアウトに関わったとする投稿に注目集まる
「切り胡麻」だけなぜか筆文字。 - 「1本11万!」 大谷翔平と真美子さんが監督へ贈った誕生日プレゼントに注目「もしかしてこれ?」「ウイスキーじゃないかも?」
監督によると大谷夫妻から岡山県のウイスキーをもらったと喜んでいた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」
-
都知事選掲示板に“ほぼ全裸”ポスターが掲出で騒動に→アイドルが懸念示す 「300万円を考えると安いものなんでしょう」「真面目に頑張りたい人が可哀想」
-
「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
-
0歳弟のお世話を頑張る8歳次男、ほほえましい光景かと思いきや…… 爆笑のオチに「面白いw」「全ての言動が可愛いのよ!」
-
じいじとばあばの、孫をめぐる“激しいバトル”が246万再生 ほほ笑ましい光景に「癒やされる〜」「ばあば毒舌www」
-
「これだからアメリカの床屋はむずい」 本人も笑いを止められない仕上がりに「絶対に期待を裏切らなくて好き」
-
「これは刺さる」 ポイ捨て禁止の看板 → “辛辣すぎる標語”に10万いいね 「その通り」「地元にもほしい」と称賛の声
-
「ヤフオク!」でメダカを買ったら、謎のトラブルに巻き込まれ…… ゾッとする展開に「自分ならこんな事できません」
-
「エラー品ですかね?」 カッターの刃にあるはずの“あれ”がないと思ったら…… 「そういうの需要あります」「便利ですよ」
-
【今日の計算】「30+30÷30」を計算せよ
- 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
- 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
- 「え?」 “ごみだらけの道”を掃除したら…… あらわになった“まさかの正体”に世界中が驚き 「信じられない」【海外】
- 185センチ木村沙織、生放送で櫻坂46メンバーの横に立つと……朝8時51分に驚きの光景 「あれ? 子供が混じってる?」「親子すぎる」
- 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
- 【今日の計算】「8−8÷8+8」を計算せよ
- フジ「アンメット」、池脇千鶴のサプライス姿が激変しすぎて“最も衝撃” イメージ覆す“肉づきたるみ顔”に「わからんかった」「びっくりして夜中に声出た」
- 「これどうやって使うの?」→「考えた人マジ天才」 セリア新商品の便利な使い方に「これ100円でいいんですか!?」
- 「この子はきっと豆柴サイズ」と言われた子柴犬、4年たつと…… 衝撃のビフォーアフターに「愛情詰まりすぎてw」「爆笑しました」の声
- 飼い主のことが好きすぎる超大型犬、最後は勢い余って…… 直視できないレベルの一撃に「何回見ても笑っちゃう」「襲われてる人がいます!!」
- 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
- 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
- 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
- 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
- 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は…… 斜め上のキュートな活用術に「超ナイスアイデア」「こういうの大好きだ!」
- 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
- JR東のネット銀行「JRE BANK」、申し込み殺到でメール遅延、初日分の申込受付を終了
- サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」