わんぷりに猫組コンビ「ニャンダフルプリキュア」登場 子どもから大人まで心をつかむ「猫キュア」の歴史(2/2 ページ)
ラブギターロッドが大人気、キュアビート
猫をモチーフとしたプリキュアの元祖ともいえるのが、「スイートプリキュア♪」(2011年)の3人目のプリキュア「キュアビート」です。
敵幹部であった猫の妖精「セイレーン」から変身したキュアビートも当時の子どもたちに大人気でした。妖精ハミィとの友情を経て敵幹部からのプリキュア化というドラマティックな展開は盛り上がりましたよね。
キュアビートの使用する武器アイテム「ラブギターロッド」はギター型からロッド型へ変形するギミックや、トリガーを引いて光弾を出す「プリキュア・ハートフルビートロック」など、子ども心をくすぐるアイテムとなっていて、2011年の「女の子向けおもちゃ」の年間ランキングでは第3位に入るなど大ヒット商品となりました(ちなみに1位は「にゃんにゃんハミィ」、2位は「キュアモジューレ」と、2011年は1〜3位を「スイートプリキュア♪」の玩具が独占していました)。
女児玩具では、7月中旬に発売された「スイートプリキュア♪」の「愛のビート♪ラブギターロッド」が好調。年末に向け順次発売される同シリーズ商品に期待がかかる。
『月刊トイジャーナル2011年8月号』(東京玩具人形協同協会)P70
ちなみに、キュアビートは大人人気もかなり高く、メガハウスの完成品フィギュア「エクセレントモデル」の10周年記念の商品化希望アンケート投票ではキュアビートが第1位となり、「スイートプリキュア♪」では唯一、エクセレントモデルでフィギュア化されています。
大人的には、キュアビート(黒川エレン)のやや天然なところもありつつ、決めるときは決めるカッコよさや、ハミィとセイレーンの友情の物語、敵幹部トリオ・ザ・マイナーとのほほえましいコント、猫の姿に戻ることが出来なくなってしまったことの是非など、今でもファンの間でも数多く語られている人気のプリキュアです。
学校に通わない「キュアコスモ」
「スター☆トゥインクルプリキュア」(2019年)の猫キュア、「キュアコスモ」はレインボー星人のユニが変身する宇宙人のプリキュアです。
キュアコスモは公式には「虹色プリキュア」ですが、「玩具展開等の関係から、青も代表する色」(「アニメージュ」2019年7月号での柳川あかりPの発言)となっています。
キュアコスモに変身するユニは、宇宙人であることに加え「ノットレイダーの執事バケニャーン」「宇宙アイドル・マオ」「怪盗ブルーキャット」などさまざまな顔を持つこと、元の姿は獣人であったり、惑星レインボーの長オリーフィオから発生した単一の生命体であったりすることなど、数多くの要素を持つプリキュアです。
個性を構成するものは1つではなく、人間や物事を多方面から観測することの大切さを描いた「スター☆トゥインクルプリキュア」を象徴するキャラクターとなっています。
また、ユニは「学校に通わない」プリキュアとなったことも特筆すべき点です。
「学校に行くことは当たり前。絶対にいかないといけない」みたいな風潮をプリキュアが打破したことには大きな意義があったのではないでしょうか。
キュアコスモ以降は「ヒーリングっどプリキュア」の風鈴アスミ(キュアアース)や、「ひろがるスカイ!プリキュア」の夕凪ツバサ(キュアウィング)、プリンセス・エル(キュアマジェスティ)など、学校に通っていないプリキュアも出るようになりました。
猫キュアの魅力
その他、ライオンもネコ科と見なせば、「キラキラ☆プリキュアアラモード」の「キュアジェラート」も猫キュアの仲間といえるのかもしれません。
こうしてみると、プリキュアにおける「猫モチーフ」のキャラは「青」や「紫」など寒色系統の色合いになることが多いようですね。
総じて、猫がモチーフのプリキュアは、スペックが高く強キャラ感もあり、それでいてネコモチーフのかわいさやミステリアスな雰囲気もあるため、子どもたちに人気となるようです。もちろんその魅力は、子どもだけではなく大人の心をもつかむようですね。
この先のキュアニャミー、キュアリリアンの猫組「ニャンダフルプリキュア」の活躍に期待したいですよね。
そして「犬組」「猫組」につづく「ウサギ組」は果たして登場するのでしょうか? 楽しみですね。
(C)ABC-A・東映アニメーション
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プリキュアは時代に合わせて表現することも柔軟に変わっていくのです。
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