“360度全面鏡”の部屋を作ってみた! 遊び心いっぱいの実験が340万再生「子どものころから見たかったもの」(1/2 ページ)
入ってみたくはある。
5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回は、2021年2月にYouTubeで公開された全面鏡張りの部屋を作ってみた動画を紹介します。「これはすごい」と反響を呼び、記事執筆時点までに約340万回再生され、18万いいねを集めています。
大きな鏡を小部屋に設置する
動画を投稿したのは、化学工学の博士号を持つ人がさまざまな実験を披露しているYouTubeチャンネル「The Action Lab」。この動画では床や天井を含む全面が鏡でできた部屋を作り、いくつかのことを試してみます。
同チャンネルで以前に行った実験で作った小部屋がすでにあるので、大きな鏡を何枚も購入し、それを四方の壁と天井、床に貼り付けていきます。ここで心配なのが床面に設置する鏡の上に乗っても大丈夫かどうかです。
床に段差や小石などがあると、その上に敷いた鏡の上に立ったときに鏡が割れてしまう恐れがあるので、完全に平らであることをよく確認した上で鏡を敷いて乗ってみます。乗るときに少したわむ感じになりましたが、割れることはなく大丈夫そうです。
壁や天井の鏡については、たわみを防ぐため金属製の細いフレームに固定した上で設置していきます。
目が回るような無限迷宮が広がる
全面鏡の小部屋が完成したところで、扉として開閉する壁の1面を開いて入ります。内部へカメラを向けると、撮影者や作業場としたガレージの様子が何重にも映し出され距離感や方向感覚がおかしくなりそうです。鏡同士が互いに写しあって迷宮が広がっているようにも見えます。
内側からドアを閉めるときにも、間違ったところをつかみそうになっていました。位置の把握が完全に混乱しているようです。
ドアを閉めたあと、カメラを下に向けると奈落へと無限に落ちていくような格子状の空間が広がり、上へ向けると無限に上昇する格子状の空間が広がります。この格子は鏡を固定したフレームです。
さらに、カメラを上下左右に動かしつづけると、画面を見ている私たちにはどちらが上で、どちらが下かのかも分からなくなります。なんだか目が回ってきた……!
ピンポン玉を落としてみると……?
「自分の体のこれほど多くの角度を見ることができたのは初めてだ」と喜ぶ撮影者は、次にピンポン玉を落としてみることに。カメラを下に向けて球を落とすと、何十個もの球がいっせいに落ちてバウンドします。
さらに、カメラを置いてその場で足踏みすると、何十もの撮影者の鏡像も一緒に足踏みします。まるで、SF作品のクローン軍団が行進しているかのようです。
照明を消すとどうなるか
では、照明を消すとどうなるのでしょうか? 一瞬で暗くなるのか、それとも光が何度も反射していくうちに徐々に暗くなるのかを検証してみます。
結果は、照明を消したと同時に一瞬で真っ暗になりました。ただし、小部屋の壁材の間などに隙間があったためそこから漏れる光が映像には映っています。
解説によると、一般的な鏡は可視光の95%しか反射しないので、全面鏡の部屋で反射を繰り返すと光はほとんど見えなくなるとのこと。そして、光は秒速約30万キロという超高速なので、一瞬であってもこの小部屋の中を途方もない回数反射して真っ暗になってしまうのです。
「子どもの頃から見たかったものがこれだ」
誰もが1度は興味を持つけれど、なかなか実施できない実験の動画に、「子どものころから見たかったものがこれだ」「これはすごい」「まるでマトリックスへの門を開いたような気がした」「高所恐怖症&落下恐怖症の私にとっては地獄だ。でも体験してみたい」などの反応が寄せられています。
また、2014年のSF映画「インターステラー」に出てくる高次元の世界を連想したという人も何人かいました。
※画像は「The Action Lab」のYouTubeチャンネルより引用
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