2016年2月13日に公開予定の映画「ライチ☆光クラブ」に登場する機械「ライチ」のビジュアルが公開。合わせて、ライチの声を人気声優の杉田智和さんが演じることが明らかになった。特殊メイクや造形は、「20世紀少年」や「テラフォーマーズ」なども担当した百武朋さんが手掛けた。
同作は1985〜1986年にかけて上演された劇団「東京グランギニョル」の同名の演劇を基に、漫画家・古屋兎丸さんがコミカライズした作品。太田出版の漫画誌「マンガ・エロティクス・エフ」(2014年7月に休刊)に掲載され、その後も内容をリメイクして舞台化されている。2011〜2012年にかけては、太田出版のWebコミックサイト「ぽこぽこ」において、「ライチ☆光クラブ」の前日譚となる「ぼくらの☆ひかりクラブ」が連載された(全12回)。
9人の少年たちによって結成された廃工場の秘密基地「光クラブ」。メンバー内で展開される裏切りと愛憎……、そして、少年たちによってある目的のために作られた機械「ライチ」と、「光クラブ」にとらわれた美少女・カノンとの切ない恋物語の二重構造で描かれる。監督は「先生を流産させる会」の内藤瑛亮さん。
「光クラブ」メンバーのキャスト。上段左からタミヤ役/野村周平さん、ゼラ役/古川雄輝さん、ジャイボ役/間宮祥太朗さん。中段左からニコ役/池田純矢さん、雷蔵役/松田凌さん、デンタク役/戸塚純貴さん。下段左からダフ役/柾木玲弥さん、カネダ役/藤原季節さん、ヤコブ役/岡山天音さん
ライチ(声の出演):杉田智和さんのコメント
役に命を吹き込む事が本当に人へと近付いていく感覚がしました。作品に関われて嬉しいです。
ライチのデザイン/特殊メイク/造形:百武朋さんのコメント
恐らく歴史に残るであろう作品に参加出来て光栄です! それもライチを作れるなんて!
カノン役:中条あやみさんのコメント
(完成した映画をみて)演じているときには、ライチは語りかけてくれませんでしたが、私が演じたカノンとライチが会話をしていて、うれしかったです。
杉田さんが声をふきこまれたライチとカノンの物語は、優しくて切なかったです。
原作者:古屋兎丸さんのコメント
天才造形家、百武朋さんは映画化が決まる前からライチを作りたいと立候補してくださっていて、今回の企画がスタートしてからは情熱を込めて製作に打ち込んでくれました。こんなにも機械の冷たさと人間味を併せ持つライチは彼じゃなければ作れなかったと思います。声優の杉田さんは機械であるライチの微妙な心の変化を見事に演じておられます。この変化が物語の鍵になるのでお楽しみに!
監督:内藤瑛亮さんのコメント
少年たちの声が悲痛さを増していくのに対し、ライチの機械的な冷たい声は人間的な温かみを帯びていきます。
「もう少し人間的に」「もう少し機械的に」と微妙なニュアンスをお願いしましたが、杉田さんは完璧に応えてくれました。ライチに宿った感情を繊細に演じてくれた杉田さんが、物語の寓話性を豊かにしてくれたと感じています。
穏やかな物腰の方でしたが、アニメ畑と実写畑の人間が交流して作品をつくっていく価値を強く語っていたのが印象的でした。声優さんとの仕事は初めてで、凄く刺激を受けました。百武さんとは自主映画を撮っていたころにお会いして、こうして商業映画でもご一緒できるようになって嬉しいです。
特撮映画が好きという単純な理由もありましたが、今回、造形物をスーツアクターさんが演じるという撮影が最良の選択だと考えました。ライチは少年たちの願望を具現化した存在であり、可愛いらしい一面をもちながら、恐怖の対象であり、愛憎の対象です。そういった様々な要素を百武さんは絶妙なバランスで表現してくれました。映画独自の仕掛けも用意してあるので、原作ファンも楽しみしていて欲しいです。
(宮澤諒)
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