「精密夜戦ウォーゲーム」が最新版で復活
艦隊これくしょん提督のみなさん! いよいよ秋のイベントが始まります。なんでもウワサだと、今度のイベントは史実の「コロンバンガラ沖夜戦」がクライマックスになるとかならないとか。
今度のイベントが扱う1943年は、日米ともに空母戦力が再建中だったため、海の戦いは水雷戦隊による夜の砲雷撃戦が中心でした。そんな、日米水上部隊が激しく戦う夜戦をボードウォーゲームで再現できるのが国際通信社の「アイアンボトムサウンドIII」(IBS III)です。ねとらぼの艦これ記事を読んでいる皆さんは、艦船や海戦の解説で状況再現でよく使っていた「アイアンボトムサウンド」を覚えているかもしれません。今度登場した“III”はその最新版になります。
IBS IIIの特徴は、夜戦を“精緻”に再現しているところ。戦艦から重巡洋艦に軽巡洋艦、そして駆逐艦まで1隻1駒単位の艦名入りで登場するだけでなく、砲塔や魚雷発射管を1基単位でデータ化しています。艦船のデータには艦橋や射撃指揮所、搭載する水上偵察機もあって、それぞれ損害を受けると命中率が下がったり一時的に操船できなくなったり、火災が起きたりします。
甲板や舷側、主砲塔に副砲塔には装甲データも用意しています。これは、命中した砲弾や魚雷の破壊力が装甲を貫通できたか跳ね返されたかをチェックするときに使います。IBS IIIでは、敵を砲撃や雷撃すると、「命中判定→命中場所決定→装甲貫通判定→ダメージ判定」とサイコロを振って決めていくのです。うーん! 細かい!!
「うはー、面倒くせー、PCにやらせろよ」と艦これ提督さんたちは思うかもしれません。しかし、実際にやってみると、まるでスローモーション映像のような流れに思わずテンションが上がるのですから不思議です。ああ、それはまるでサム・ペキンパー監督が撮る戦争映画のような興奮。最後のダメージ判定で「特殊損傷! 弾薬庫に被弾! 装甲貫通して誘爆! 豪沈!」となったりしたら、思わず鼻血が噴き出すこと請け合いです。
IBS IIIが用意するシナリオは、第1次、第3次ソロモン海戦からサボ島沖海戦、ルンガ沖夜戦といったガダルカナル争奪戦に伴う夜戦から、今度の艦これ秋イベントのモデルだろうクラ湾夜戦、コロンバンガラ島沖夜戦といった史実、日本の“ビックセブン”「長門」「陸奥」が米のビック7「コロラド」「ウエストヴァージニア」と戦う仮想戦も収録しています。もちろん大和も“連合艦隊ついに勝つ”的シチュエーションで登場します。
オールドウォーゲーマーには懐かしい「山村総似の山本五十六」ボックスアートを継承したIBS IIIは、イエローサブマリンなどの専門店や書泉グランデの専門コーナー、そして、国際通信社のオンラインショップ「a-game」で購入できます。価格は税別で8000円。史実上の日本海軍の夜戦を追体験するのにIBS IIIは最高のツールと思うのであります。
「俺は“オイゲン”や“リットリオ”が好きなんだよ」という提督にも朗報があります。IBS IIIの欧州編「ロイヤルネイビー」と水雷戦隊にフォーカスをあてた「デストロイヤーキャプテン」の再販が決定しました。さらに、日清日露戦争(そして米西戦争)の海戦を再現する「アイアンクラッド」も日本版を発売する計画です。おお、これで“坂の上の雲”のもっくん、いや、秋山真之海軍中佐の戦いを追体験できますね。
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