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匿名性を利用し、ネットに攻撃的だったり差別的な内容を投稿する人は後を絶ちません。しかし、もしもそんな投稿が、自分の家の近くに、しかも巨大な看板に張り出されていたらどう思うでしょうか。これは、黒人差別に対抗するためのキャンペーンとして、ブラジルで実際に行われたものです。
看板の下には、”仮想世界での差別、現実世界での結果”の文字。7月、ブラジルで初めて黒人天気キャスターとなった女性Maria Júlia Coutinhoさんに対して差別的な発言が多数投稿されたことを受けて、同キャンペーンは実施されました。キャンペーンの実施者はブラジルの反黒人女性差別団体で、投稿者の住所はジオタグ(写真の位置情報)から特定したとのこと。
仮に普通の投稿であっても、自分のアカウントがこんなに大きく貼られていたら仰天することは間違いありません。さらに、それが差別的な内容とあれば、投稿者にとってはかなりの衝撃でしょう。
ただし、同キャンペーンの目的は投稿者を衆目にさらすことではなく、”インターネットに発言を投稿する前に結果を考えてほしいから”としており、投稿者のアイコンと名前にはモザイクが入っています。たしかに、投稿者はもちろん、この看板を見た人たちもいろいろとインターネット上の投稿について、一度考え直すきっかけとなりそうです。
かなりインパクトのあるキャンペーンですが、実際に攻撃的・差別的な内容を投稿し続けているともっと大きなしっぺ返しを食らう日がくるかもしれません。ネットも現実世界につながっていることを、忘れないようにしたいものです。
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