現在フィギュアスケートの世界ランキングで1位に君臨する羽生結弦選手が、5月14日公開の映画「殿、利息でござる!」で役者デビューすることが明らかとなった。
羽生選手が演じるのは仙台藩藩主・伊達重村。困窮する庶民の前に颯爽(さっそう)と現れる殿という役どころで、出演シーンは少ないながらも物語にとっては重要な人物。仙台は羽生選手の故郷でもあることから、その故郷に実在した人物の感動秘話に、出演を快諾したのだそう。
昨年の夏に行われたという撮影では、普段の演技とのギャップに苦しんだようで「お芝居はスケートとは違って振りが無く、言葉を使い、セリフに合わせて動かなければいけないのでとても難しく、撮影現場では緊張してしまいました」と回顧。一方、収穫もあったようで、「試合のプログラムだけではなくエキシビジョン、ショー等でも、表現者として今回の貴重な経験を活かすことができたのではないか」と語っており、この経験がNHK杯、グランプリファイナルでの世界記録更新の一助になった可能性も否定はできない。
「このお話は実話を元にしているとのことですが、地元宮城にこんな素晴らしい話があったということに驚いています。殿様として、威風堂々とした姿と優しさを兼ね合わせるそのギャップを、自分なりに表現出来ればと思い一生懸命やりました。ぜひ楽しみにしてください」(羽生選手)。
「殿、利息でござる!」は、「武士の家計簿」などの著書で知られる歴史学者・磯田道史さんの近著「無私の日本人」の一編「穀田屋十三郎」を、「ゴールデンスランバー」「予告犯」などの中村義洋監督が映画化した作品。いまから250年前の江戸中期を舞台に、年貢の取り立てから宿場町を守るため奔走する、阿部サダヲさん演じる主人公・穀田屋十三郎ら9人の庶民の活躍を描く。
羽生選手の殿役抜てきには、阿部さんも「まさか」と驚きを隠せない様子だ。羽生選手の演技については「撮影当日まで(ご本人と)全く会わず扮装が全て終わって、現場リハーサルでいきなりぶっつけ芝居だったにもかかわらずセリフも完璧に入っていて素晴らしかったです」と太鼓判。「本来、殿様を庶民が見てたら『頭が高い』と言われるんでしょうけど、もう、ずっと笑顔で見つめてしまいました(笑)キレイでした(笑)」と容姿も含めて絶賛するなど、役者としての羽生結弦を高く評価した。
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お相撲さんに見守られる中、床山さんに仕上げてもらったそう。
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