4月14日21時26分ごろ、熊本県益城町で震度7の揺れを観測した地震から一夜明け、徐々に被害の全貌が見えてきた。同県内では余震も続いており、公共機関は家屋の倒壊のおそれもあるとして危険なところには近づかないよう呼びかけている。気象庁は今後1週間は余震が続くと発表した。
各報道は9人の死亡を確認したという熊本県警の発表を伝えている。多くのケガ人が出ており、避難所へは約4万5000人が避難しているという。停電や断水、ガスの供給が停止しているところもあり、熊本県は県内の45市町村に災害救助法を適用することを決めた。
15日8時時点で九州新幹線は全線で運転見合わせ。熊本空港は午前中4便の欠航を決めた。ネクスコ西日本によると、九州自動車道は道路の崩落が発生し南関IC〜えびのICで通行止めになっている。また、南九州自動車道と九州中央自動車道の一部区間でも通行止めが続いている。長距離バスなどにも影響は出そうだ。トヨタは今回の地震を受け、熊本県内の「通れた道マップ」(G-BOOK搭載車両から収集したプローブ情報による通行実績)を参考情報として公開している。
ドコモ、au、ソフトバンクの主要3キャリアは災害用安否確認サービスの提供を開始(関連記事)。Googleでは「パーソンファインダーを提供(関連記事)、NHKではインターネットでテレビのニュースを同時配信している(関連記事)。ほかにもテレビ朝日がAbemaTVのAbemaNewsで、TBS News-iがYouTubeライブチャンネルでライブ配信していた。
地震発生時からSNSを中心に地震の情報が共有され、被害状況も拡散された。倒壊した家屋や崩れた外壁、家具や電化製品が散乱し、ガラスが散乱した様子も現地から刻々と伝えられた。救助や地震に驚き逃げたペットの行方を探す声とともに、残念ながらいくつかデマも散見された。Twitter公式は「普段以上に信頼できる新しい情報」かを確認してリツイートするよう呼びかけている。
各テレビ局はすぐに地震報道特番にシフト。視聴者からは震災時の対応策や安否を気づかうメッセージがネットに投稿され、Twitterのトレンドには「大丈夫」がランクインしていた。芸能人やスポーツ選手などからも被害にあった人々へのエールが送られている。
ヤフーは今回の地震に対して緊急支援募金として「Yahoo!基金」で開始した。ユーザーが募金した額と同額を、上限2000万円まで寄付するとしている。
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