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BPOがTBS「ピラミッド・ダービー」審議入りを正式発表 出演者はブログでTBS社長に公開質問

出演者「TBS上層部は相手の立場にたって考えていない」

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 BPO(放送倫理・番組向上機構)は7月11日、TBSのバラエティ番組「珍種目No.1は誰だ!? ピラミッド・ダービー」が審議入りしたとホームページ上で正式に発表しました。


ピラミッド・ダービー 審議入りを伝えるBPOの公式サイト(トップページに掲載)

ピラミッド・ダービー 審議入りの理由などを公表

 BPOは編集部の取材に対し、「一部報道にあったとおり、7月8日午後に行われた会議で審議入りが決定した」と回答。川端和治委員長から「出演者の了解を得ずに勝手に映像を加工したのは問題。その背景には分業化など制作体制の問題があるだろう」と審議入りの理由についての発言があったことなどを明かしました。

 今後については「TBSテレビや制作会社などの関係者からヒアリングを行い、審議を進める」としています。


ピラミッド・ダービー 番組の公式HPなどで謝罪している「ピラミッド・ダービー」

 同番組は「さまざまなジャンルの一流のプロたちが番組の用意した一風変わったルールの珍種目で対決!」という趣旨でレースを展開を予想する番組で、顔相鑑定士・池袋絵意知氏と出演者らが「双子見極めダービー」というコーナーに出演。池袋氏は最終問題まで回答していましたが編集で「途中脱落」という演出が追加され、映像加工が行われていたことが明らかとなりました(関連記事)。

 番組は、「行き過ぎた演出があった」ことを認め、現在までに公式ホームページFacebookTwitterに謝罪文を掲載しています(関連記事)。


ピラミッド・ダービー 顔相鑑定士・池袋氏のブログ

 池袋氏は自身のブログで、武田信二社長が「決してねつ造ではないが、行き過ぎた編集だった。2度と起きないようにしたい」と釈明したことなどに触れ、自身の見解を示しています。

 「お詫び」の告知対応については「TBS番組プロデューサーF氏の誠意あるご対応に感謝します」とした池袋氏ですが、TBSの伊佐野英樹編成局長が「出演いただいた方への敬意が抜け落ちていた。了解をいただいていれば良かった」と発言したことについては「バラエティ番組にも関わらず、わざわざこんな遺影のような画像まで作られていたら、事前に聞かされていたとしても了解するわけないでしょう」とし、不快感をあらわに(脱落の演出は白黒写真のような映像加工がおこなわれていたため、池袋氏は“遺影”のようであると表現しています)。

 また池袋氏は同番組の制作会社が、「ヤラセ問題」がきっかけで打ち切りとなったフジテレビの「ほこ×たて」を制作した厨子王グループの制作会社であることについても言及。

 「『ほこ×たて』で問題となった制作会社・厨子王の子会社が、『ピラミッド・ダービー』の制作会社Zプラスです。総合演出を担当しているのは両番組ともに厨子王の代表I氏ですし、厨子王とZプラスは同一住所に所在しているので、言い訳のしようがありません」としています。


ピラミッド・ダービー 池袋氏のブログに公開された「ピラミッド・ダービー」の台本

 今回の問題の焦点について「放送倫理の欠如」だけでなく「人権侵害」である、とつづった池袋氏。「『相手の立場に立って考える』ことが微塵もできていない」として、TBS武田社長と伊佐野編成局長に対し「わざわざ遺影のような画像まで作って意図的に1人の人間を貶めたことの是非を問います」と公開質問をしています。


(Kikka)


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