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11月30日、113番元素の元素名と元素記号名が「ニホニウム」(nihonium)、元素記号は「Nh」に正式に決定したと、理化学研究所(以下「理研」)が発表しました。6月8にあがった案がそのまま採用された形になります(関連記事)。
同元素は、森田浩介グループディレクターを中心とする研究グループ(森田グループ)が2004年7月に初めて合成に成功したもの。2015年12月31日にIUPACにより認定され、森田グループに命名権が与えられました。
その後、2016年6月8日から開始された5カ月間のパブリックレビューとIUPACによる審議を経て、日本時間11月30日17時に元素名「ニホニウム」と元素記号「Nh」が正式に決定しました。
今回の決定により、元素周期表に日本発の元素が正式に加わることになります。
森田グループディレクター(九州大学大学院理学研究院教授)は、以下のようにコメントしています。
我々の提案した元素名「nihonium」、元素記号「Nh」が認められ、正式決定したことを大変うれしく思っております。日本発、アジア初の元素名が人類の知的財産として将来にわたり継承される周期表の一席を占めることになりました。研究グループの代表として大変光栄に思います。
基礎科学には、発見当時は思いもつかないようなものが、のちに多大な恩恵を人類にもたらした例が数多くありますが、日々の生活や産業に即時に直接的な恩恵を与えることは稀です。このような長期的で地道な基礎科学研究を支援してくださった国民の皆様、そして研究所と関係府省の皆様に改めて感謝いたします。ありがとうございます。
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