こんにちは。Web漫画家のやしろあずきです。
この間1人でディズニーランドへ行って写真を撮りまくったら、周りから人がどんどん遠ざかっていきました。なぜだ。
さて、この度「ねとらぼ」で連載させていただくことになりました。漫画と文章でいろいろ描きますのでよろしくお願いいたします。
僕がどういった人間なのかは過去に記事にしていただいているので、そちらをご参照ください。
……さて、記念すべき第1回目の記事なのですが、テーマは「母親×IT」です。
最近、iPadを母親にプレゼントしたり息子に勧められてスマホに替えてみたりとか、これまでインターネットの世界に触れてこなかった、触れたとしてもiモード(死語)のトップページで天気予報を確認するのが精いっぱいだったような親世代も、広大なインターネットの大地に降り立つ機会が増えてきたように思えます。
僕の母も数年前に僕のiPhoneを見て「エモい」という理由でiPhoneを購入しました。絶対エモいの意味分かってないと思います。
いや、すごく良いことだと思いますよ。ビデオ通話とかで遠く離れた家族と暖かい会話ができたり、分からない事を教えてあげたり。母と子のコミュニケーションも生まれます。僕なんかWi-Fiのつなぎ方が分からないとかで30回は実家に呼び戻されました。家族愛ですね。
ネットとともに親子のつながりも深まって笑顔満点。良いことたくさんです。インターネット最高〜!
……しかし!!!!!!
ネットリテラシーが全くない状態で母親を広大なインターネットの世界に放つのは割と危険です。特に今は利便性も増し、直感的になんかいろいろできちゃうサービスも増えています。何の知識がない人でも直感的にいろいろできちゃう世界。ヤバいです。
……というわけで、実際に僕、やしろあずきが母親に中途半端にITの知識を与えてしまったために受けた災厄を紹介します。
Twitterバレ
母親の学習能力は結構すごくて、本名でTwitterやっている人とかは簡単にアカウントが見つかるみたいですよ。誰でも人生で一度は自分の名前でググったりするはずです。母親もそのノリであなたの名前でググります。
本名でリプライ、位置情報を付けたままリプライ、勝手に顔写真(悪魔の3コンボ)
匿名でTwitterをしてちょっとネットで名が知れた実家住みの人とかの場合、自宅にいる自分の母親から急に、
「本名で位置情報が付いて、ついでに顔写真も添付されたリプライ」
が来るとか本当に突然部屋に核爆弾が落ちてくるのと変わらないですからね。
あ、またTwitterを例にしてしまったんですが、これはTwitter以外のSNSにも全然当てはまる内容なので、各自自分がよく使うSNSに当てはめて読んでもらえるとうれしいです。
パスワードの管理がめちゃくちゃ甘い
端末を冷蔵庫か何かと勘違いしてないか疑うレベルに、もう所構わずベッタベタと付せんでパスワードを貼りまくります。
ほかにも、でかでかと「パスワード」って書いたメモがその辺にほっぽってある場合もあります。
あまりにも堂々としすぎていてワナに思えますね。
変な情報に踊らされそうになる
家に帰ったら謎のツボや絵が飾ってあったら要注意。
昼下がり、テレビショッピングを夢中で眺め、突然電話の元に走り出した母親を必死で止めた記憶がある人は気を付けた方が良いですね。
インターネットなんて常時テレビショッピングを眺めてるのとなんら変わりませんからね。ページをスクロールしようとしたらスーッっと広告が流れてきて間違えてタップしちゃったりしますからね。ほんと嫌だ。
黒歴史を公開される
この通り、実家の屋根裏に埋もれていた僕が中学生のころに描いた暗黒のノートがワールドワイドなウェブに公開されました。怒りはなく、「僕は何も悪いことをしてないのに、なぜ?」って気持ちになりました。
……漫画にある通り、あなたの黒歴史をあなた以上に知っているのが母親です。あなたがメインで使っているSNSアカウントで母親とつながった場合、それは親子ゲンカの武器として相手に核爆弾を譲渡したようなものです。ワンボタンで焼け野原。ママには勝てません。
スマホに慣れているとPCの電源を長押しで切ろうとする
スマホに慣れた母親はなんでも長く押せばなんとかなると思い始める節があります。
Kindle端末で大量に物を買われる
Kindle端末を母親に買ってあげた際、最初に入れるAmazonアカウントを「ひとまず自分のアカウントでいいか」とか思っちゃうとこうなります。美容品、日用品を買われ、あげ句の果てに俺の家にそれが届く。
勝手に編集部とTwitterでコンタクトを取り、取材に乱入してくる
冒頭にもリンクを貼りましたが、この記事の件ですね。
インターネットを学ぶとこういう悪巧みにも加担してくるようになります。最悪だ。
何も知らずにオタク用語を使う
「おk」「ワロス」「うp」「キタコレ」……
アングラだった用語も、今はまとめサイトとかで普通に目にします。
「インターネットで使われている言葉は時代の最先端を行く言葉なんだ」と母親が解釈してしまった場合、ママ友との会話で「昨日おまいらと撮った写真うpしたけどマジでワロタwwww」とかいう地獄みたいな発言をカマす可能性もあるので、ネットを使わない友達の前では絶対に使わないでほしい。
久々に親子で会ってもお互いに端末しか見なくなる
たまにマックとかで女子高生が2人で延々とスマホをいじってて、「え? 君たち何? 友達? 友達なの? 会話は? え? 友達……? いや他人……?」ってなるときありません? あれです。機械に支配されてる。
まとめ
いかがだったでしょうか。
僕は母親をITに触れさせるのは良くない、と言いたいわけではありません。どんどん触らせるべきだと思います。
事実、全く無知だった僕の母親も今では意図的にブラクラのURLを僕に送りつけてくるぐらいにまで成長しています。くそったれ。
ただ、実名、顔写真を不用意にアップする事の危険さ、パスワードなどの最適な管理方法、SNSを通じて知らない人とコミュニケーションを取る場合はどういったルールがあるのか、使用しているアプリの位置情報がデフォルトでONになっていないか……。
自分が分かること、心得ていることだけでもいいので教えてあげると、その分だけ不要なトラブルは避けられると思います。
この記事を読み、用法用量を守って親子で楽しいインターネットライフを送ってくれたらうれしいです。それではまた!
楽しいITライフを!
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