3月23日に集英社のWeb漫画サイト「少年ジャンプ+」で、「とんかつDJアゲ太郎」(イーピャオ/小山ゆうじろう)が最終回を迎えました。連載期間は2014年9月からの約2年半。コミックス最新刊の第10巻は5月2日発売、最終巻となる第11巻は発売日未定です。
同作は渋谷の老舗とんかつ屋の息子・揚太郎が配達中にたまたま出会ったクラブカルチャーに衝撃を受け、DJととんかつ屋、2つの道で一人前の「とんかつDJ」を目指す物語。“クラブをアゲる”のと“とんかつを揚げる”のは一緒だという半ば強引な設定がネットでも人気を博し、2016年4月にはテレビアニメ化を果たしました。「マンガ大賞2016」でもノミネート作品に選定。
一見すると出落ちの異色ネタにみえる「とんかつ×DJ」ですが、クラブで熱気に溢れたフロアを落ち着いた曲で一息つかせる“チルアウト”と、とんかつ屋で食後に提供するお茶に共通性を見出す……など、分かりづらい「DJ文化」の魅力を大衆食「とんかつ」でキャッチーに紹介するストーリーには、音楽好きからもDJを知らない人からもアツい支持が。
また第3巻では揚太郎が渋谷を離れて上野のとんかつ屋へ修行しに行ったところ、若手の落語家と出会って新しいプレイスタイルを手に入れるというエピソードも。「とんかつDJ」を追求しながら、落語、上野、VJ(ヴィジュアル・ジョッキー)、とんかつソースづくり、トラックメイキング、牛カツサンド……さまざまな文化を吸収して独自のスタイルを手に入れる揚太郎の姿は、あらゆるカルチャーが融合する渋谷の都会らしさを体現。最終話となる121皿まで根強い人気を得続けました。
完結について原作者の小山ゆうじろうさんはTwitter(@yujirororo)で、「こんなへっぽこ漫画を毎週楽しみにしてくれていた皆さん、今までどうもありがとうございました!! ド新人&初めての連載で、初めから終わりまで、こんなに自由に描かせてもらえたことは、奇跡です。読者の方々にも編集部の方々にもホントにホントに感謝しています」「心配は無用ですからね。『打ち切り』ではなく、描きたい話を全てやってのFINISHですので! 全部描いた!」と語っています。
(黒木貴啓)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「とんかつ持ち込み可」だとぉ!? アニメ「とんかつDJアゲ太郎」、原作の舞台・渋谷で全話一挙上映
イベントでは映画「ブルース・ブラザーズ」と「ワイルド・スタイル」も、別料金で上映。 - リアルDJアゲ太郎! 「とんかつ屋の音」だけでビートメイクした動画がアガる上に腹が減る
やっぱり、「とんかつ屋」と「DJ」は同じだった? - 「マンガ大賞2016」ノミネート作品が発表 「とんかつDJアゲ太郎」「僕だけがいない街」「BLUE GIANT」など
大賞は二次選考の後、3月29日に発表されます。 - 「とんかつDJアゲ太郎」アニメ、4月に放送開始
ついに……! - カオスすぎるWeb漫画「とんかつDJアゲ太郎」 No.1のDJを決める世界大会とコラボ決定!
うおおおおおおおお! - Web漫画「とんかつDJアゲ太郎」単行本第1巻 巻頭カラーにとんかつのグラビアを掲載
「DJ」を「とんかつ」視点で紹介するあの漫画、単行本でも相変わらずアゲアゲの様子。