映画「3月のライオン」の公開を記念して、作中に登場する棋戦「獅子王戦」をモチーフにした「第零期 獅子王戦」(関連記事)が3月26日にニコニコ生放送で配信。主人公・桐山零を演じた俳優・神木隆之介さんが、先日引退が決定したばかりの加藤一二三九段と特別対局を行いました。将棋なのに神木くんが走る走る!
現在上映中の前編に続き、4月22日には後編の公開も控えている同作。今回の特別番組には、宗谷名人のモデルといわれる羽生善治三冠、学生プロ棋士の“リアル桐山零”こと藤井聡太四段、原作・映画で将棋監修を担当している先崎学九段など、「3月のライオン」にゆかりのあるプロ棋士が登場した他、二階堂晴信役の染谷翔太さん、松本一砂役の尾上寛之さんら共演者も出演しました。
番組後半では、加藤一二三九段vs神木さん&尾上さんコンビによるエキシビションマッチが実現。加藤九段の二枚落ち、神木さんコンビは三手交代、解説者の佐藤天彦名人に3回だけアドバイスを聞くことができる“作戦タイム”が使えるという特別ルールで対局が行われ、染谷さんは大盤解説として2人を応援する立場に回りました。
2人は羽生さんから、「(加藤九段は)目の前にすると迫力があるけれど、映画で棋士として対局した時のようにぜひ立ち向かって。作戦タイムの3回目は最後に使った方がいい」と心強いアドバイスを受けていざ対局へ。しかし歴戦の加藤九段に圧倒されたのか、羽生さんの助言もむなしく序盤から1度目の作戦タイムを使う苦しい展開となりました。
解説室と対局室の移動時間も持ち時間はカウントされるため、アドバイスを聞いた2人は「行ってきまあす!」と対局室まで猛ダッシュ。指して走ってどうにか対抗しようと力を尽くしましたが、加藤九段の攻撃の手は緩まることなく戦況は劣勢の一途をたどり終盤へ突入していきました。
その後も対局は続き、頭を抱える2人に加藤九段から「この辺で(最後の)作戦タイムを使ったら?」と逆アドバイスが送られ、これには神木さんと尾上さんも笑うしかない状況に。「ダメだ〜!」とタジタジになりながら、佐藤名人にすがる2人からは色濃い疲労が見て取れました。棋士ってやっぱり大変な職業だ……。
最後は加藤九段の攻めを受けきれず、「まいりました」と完敗を喫した2人。その場で感想戦に突入し、レジェンド棋士からのアドバイスに真剣に耳を傾けていました。対局を終えた神木さんは「勉強させていただきました」と感謝を述べ、尾上さんも「緊張し過ぎて何を考えているのか分からないくらい頭が真っ白だった」と対局中は極度の緊張状態だったことを告白。死闘を終えた2人には、対局を見守っていたスタッフからは大きな拍手が送られました。
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