お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦さんが4月15日、自身も被害を受けたというライブチケットの転売屋に対して徹底抗戦の姿勢を示し、既に問題解決に向けて動き出していることをブログで明かしました。あっちゃんかっこいい!
ブログでは、「転売屋の餌食にされた!4月22日におこなうオリラジのライブの話だ」と自身が開催するお笑いライブがチケットの転売被害に遭ったことを告白。チケット売買サイト「チケットキャンプ」で80枚ほどライブチケットが転売されていたことが発覚したそうで、この問題を当事者として考察するに至った中田さんは自分なりの意見と対処方法をつづっています。
まず中田さんは、2016年12月に同じく転売被害に遭ったピン芸人の小島よしおさんと狩野英孝さんのライブに触れながら、チケット転売の土俵が“音楽ライブ”から“お笑いライブ”へシフトし始めていると推察。
その理由に、「音楽業界が転売屋の撲滅に本気を出し始めたからである。業界全体で去年の夏に声明を出したのがニュースになった」と、170組以上のアーティストが出したチケット転売に反対する共同声明(関連記事)による取り締まりの強化をあげ、「お笑い業界はその存在すら知らない丸腰状態。そして、チケット後進国お笑い業界に転売屋が流入してきたという経緯だ」と取り締まりの土壌が整っていないお笑いライブが転売屋の狙い目となっていると考察しました。
今回の転売被害についても対策を取ろうと事務所に相談したそうですが、結果は不買を促すという最低限の対応のみ。これを消極的な対応だと一蹴した中田さんは、「転売されたチケットはもうしょうがない。次のライブは、絶対に転売屋が介入できない仕組みを作る。私はそう決意した。5月にもう一度ライブをやる。全てを解決してみせる」と、5月に行われるライブのチケット販売形態を一新するアイデアを発表しました。
中田さんは、「よしもと芸人は半強制的に『チケットよしもと』でチケットの販売をさせられるのだが、これがザルすぎる。変えよう」とチケット販売サイトをQRコードによる電子チケット式で再販サービスを導入している「Peatix」に変更。しかし、事務所サイドが“チケットよしもと”以外でのチケット販売に「前例が無いので確認に時間がかかる。おそらく無理」と難色を示したため、「なら、自分たちで立ち上げる。それがこのライブだ」と事務所が関与しない新しいライブを立ち上げることでこの問題を解決しました。
最後は、「このライブで、テクノロジーによる勝利宣言をしたい。結果はその日明らかになるだろう。以上が現在までの我々の戦いの経緯です。皆さんはこの件をどう思いますか?」と世論を問う形で締めくくった中田さん。転売屋と激しい頭脳戦を繰り広げるあっちゃん、やっぱりかっこいい……。
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