「映画ドラえもん」シリーズ38作目のタイトルが「映画ドラえもん のび太の宝島」に決定、2018年3月に公開されることが発表されました。監督はテレビアニメ「ドラえもん」で演出を手掛けてきた今井一暁さん、脚本は「君の名は。」「バケモノの子」の映画プロデューサーとして知られる川村元気さんが務めます。
今作のモチーフとなっているのは、1883年にイギリスで出版されたロバート・ルイス・スティーヴンソンの海洋冒険小説「宝島」。公開された映画のイメージイラストには、海賊や航海士らしい衣装を着たのび太たち5人が描かれています。バックには大海原、海賊船、そして奥には噴煙をあげる孤島も。
川村元気さんは小説「世界から猫が消えたなら」「四月になれば彼女は」も執筆したヒットメイカー。今作の物語について「まず21世紀の子どもたち、そしてかつて子どもだった大人たちへ、新しくも王道のドラえもんを届けたいと思いました。そこでモチーフとしたのが『宝島』でした。ずっと読み継がれ、語り継がれてきた冒険物語をドラえもんの世界で描く。そして太平洋に誕生した『新しい島』のニュースがそれに結びついた時に、ひとつの物語が浮かびました」と説明しています。
今井一暁さんは「映画ドラえもん」シリーズで監督となるのは初めて。「今、地球は子どもたちの手のひらの中で、くるくるとスクロールし寄ったり引いたり思いのまま。『宝島』の魔法はもうすっかり消えてしまったのか? いや、形を変えて今も存在しているはず。2018年3月、どこかにある宝島を、ドラえもんとのび太くんたちと一緒に探しに来てください」とコメントを寄せています。
監督・脚本 コメント全文
監督・今井一暁
「宝島」———原作者スティーヴンソンが子どもたちに話して聞かせたこの物語は、国も時代も超えて世界中の人をワクワクさせ続けてきました。果てしなく広がる水平線の向こうに一体何があるのか?
しかし今、地球は子どもたちの手のひらの中で、くるくるとスクロールし寄ったり引いたり思いのまま。「宝島」の魔法はもうすっかり消えてしまったのか?
いや、形を変えて今も存在しているはず。2018年3月、どこかにある宝島を、ドラえもんとのび太くんたちと一緒に探しに来てください。
脚本・川村元気
一番尊敬する作家は誰ですか? そう問われた時に必ず、藤子・F・不二雄先生ですと答えていました。大人も子どもも楽しめる物語のなかに、簡潔に科学や哲学が盛り込まれていて、笑ったり泣いたりしているうちに、心の中に深く刻まれている。そんな「すこしふしぎ」な世界にずっと憧れていました。『君の名は。』のような映画を作る時も、『世界から猫が消えたなら』のような小説を書く時も、いつも指標としていたのがF先生の世界でした。
今回、藤子プロさんからオファーを頂き「映画ドラえもん」の脚本を書くにあたり、まず21世紀の子どもたち、そしてかつて子どもだった大人たちへ、新しくも王道のドラえもんを届けたいと思いました。そこでモチーフとしたのが「宝島」でした。ずっと読み継がれ、語り継がれてきた冒険物語をドラえもんの世界で描く。そして太平洋に誕生した「新しい島」のニュースがそれに結びついた時に、ひとつの物語が浮かびました。
『のび太の宝島』という「恐竜」以来の短いタイトルですが、そこに鮮烈かつ王道の物語を詰め込んだつもりです。いま、最強のスタッフが集結して映画が生まれつつあります。来年春に誕生する「新たな宝島」に、ご期待いただけると幸いです。
(黒木貴啓)
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