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フランスで行われたアヌシー国際アニメーション映画祭で湯浅政明監督の「夜明け告げるルーのうた」が長編コンペティション部門の最高賞(グランプリ)に当たるクリスタル賞を受賞。また、片渕須直監督の「この世界の片隅に」が長編審査員賞を受賞しました。
同映画祭は1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門を独立させる形で誕生した、世界で最も歴史のある、世界最大のアニメーション映画祭。過去に日本作品で長編クリスタル賞を受賞したのは1993年「紅の豚」(宮崎駿監督)と1995年「平成狸合戦ぽんぽこ」(高畑勲監督)のみ。長編審査員賞は2015年「百日紅〜Miss HOKUSAI〜」(原恵一監督)以来2年ぶり日本作品の受賞になります。
「夜明け告げるルーのうた」は心を閉ざしがちな少年・カイが人魚のルーと出会い、町内でのトラブルを乗り越えながら、仲間とのバンド活動を通して素直な気持ちを取り戻していく物語。湯浅監督の過去作「ピンポン」などでも見られたFlashを用いたデジタル作画をふんだんに使い、アニメーションならではの動きの楽しさを追及した映像が話題となっていました。
「この世界の片隅に」は太平洋戦争末期の広島県呉市を舞台に、一般人女性「すずさん」の目線で日常生活を丁寧に描いた作品。制作時の詳細なリサーチに基づいた、リアルかつ繊細に描かれた当時の暮らしが大きな共感を呼びました。当初全国63館という小規模での公開でしたが、口コミで人気に火が付き、6月15日に国内観客動員数が200万人を突破するなど異例のロングランヒットとなっています。
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