口から出るのは「もう飲まないでね」の言葉 アルコール依存症を描いた実録漫画『酔うと化け物になる父がつらい』コミックスが発売
予告漫画から話題になったノンフィクション漫画です。
Webコミック配信サイト「チャンピオンクロス」にて連載されていたアルコール依存エッセイ『酔うと化け物になる父がつらい』(著・菊池真理子)のコミックスが9月15日に発売されます(関連記事)。価格は900円(税別)。
『酔うと化け物になる父がつらい』は、父親がアルコール依存症だったと気づいた作者・菊池真理子先生の実体験を描いたノンフィクション漫画。そこではお酒を飲むと人が変わったようになる父親と、それによって徐々に家族が崩壊していく様が当時の菊池さんの目線で描かれ、哀しみの中でさまざまなことを考えさせられる内容となっています。
第1話から母が自ら命を絶つというかなりヘビーな展開ですが、反響をもらうまでは「酔った父はイヤだけど、このくらいなら普通の範囲じゃないか」と思っていたという菊池先生。それでも読者から多くの共感の声が寄せられ、ようやく「つらかった」と言っていいんだと心の底から思えるようになったといいます。
そしてこの本が、そういった人の存在を知るきっかけ、また今後を考えるための一助となってくれたらとコメントしています。
なお、同漫画の連載は「アルコール依存症セミナー」を受ける担当編集者の友達・鈴木君に同行したのがきっかけですが(関連記事)、そのアルコール依存症が疑われた鈴木君のその後も公式Twitterによってツイートされています。そこでは「父が死んでから思い出すのは、負の思い出ばかりです」とメールで話す鈴木君が描かれ、複雑な彼の背景も。それでも、酔い潰れては奥さんを苦しめる行動が許されて良いわけもなく……家族って難しい。
気になる方は第1話から第3話までが現在「チャンピオンクロス」にて公開されているので、試し読みしてみるといいでしょう。また菊池先生への感想もこちらから送ることができます。
(C)菊池真理子(秋田書店)2017
(宮原れい)
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