日産自動車が、ある老舗旅館を“自動運転技術”を使って「設備が自動整列するハイテク旅館」にしてしまいました。
これは、同社の100%電気自動車「リーフ」などに搭載される運転支援技術を活用し、「旅館が提供する“おもてなし”をどう変革できるか」に挑んだ「ProPILOT Park RYOKAN」と呼ぶプロジェクトの一環です。自動駐車機能「プロパイロット パーキング」の技術を使い、旅館内のスリッパなどの備品が自動的に整理整頓されます。
そういえば日産自動車は、手を叩くと散らかった会議室の椅子が自動的に元の位置へ戻る「INTELLIGENT PARKING CHAIR」(関連記事)や、座っていれば自動で行列が進む超便利そうな椅子「プロパイロットチェア」を開発していました(関連記事)。そして今回、彼らが新たに挑戦先として選んだのが日本の伝統的な「旅館とおもてなし」というわけです。
協力するのは、約300年以上の歴史を誇る箱根の老舗旅館「塔ノ沢一の湯本館」さん。玄関や客室などの天井にカメラを設置し、スリッパや座布団などの位置を「リアルタイム画像処理技術」や「ソナー情報」で把握して、散らかったスリッパや座布団などが自動的にあるべき位置へ移動します。そう、自動運転で決められたスペースに「駐車」ができる、プロパイロット パーキングの仕組みと同じです。
旅館の顔となる玄関はスリッパがビシッと整列。すばらしい。部屋でもテーブルや座布団、さらにはテレビのリモコンまでもがきっちりとポジションを確保する様子も圧巻です。これを目の当たりにした旅行者は、果たしてどうウキウキとした気持ちになるのでしょう。いつまでも見ていたくなりますね。
このProPILOT Park RYOKANの自動駐車スリッパは、2018年2月1日から日産グローバル本社ギャラリーでもデモ展示が行われます。一足早く見てみたいという人は訪れてみては。
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