動画配信サービス大手のNetflixは1月31日、アニメ製作会社Production I.G、ボンズとアニメ作品の包括的業務提携を結ぶと発表しました。
具体的な作品名については未発表ですが、この提携によりI.GとボンズはそれぞれNetflixと共同でアニメ制作に取り組んでいくことに。また、I.Gの包括的業務提携の中にはI.Gのグループ会社であるWIT STUDIOも含まれるとのこと。
両社はいずれも3月配信予定のNetflixオリジナル作品「B: The Beginning」(I.G)、「A.I.C.O. Incarnation」(ボンズ)を発表していました。
Netflixは提携の利点について、Netflix側にとってはアニメラインアップの強化、制作会社側にとってはこれまで以上に多くの海外のアニメファンに作品を届けられる点を強調。Netflixの利用者、アニメの制作に従事するクリエーター、アニメプロダクションにとって「win-win-winの関係」がNetflix上で完結するとしています。
Netflixはもともとオリジナルコンテンツへの投資に積極的であることで知られており、2018年度に費やされる予算は70〜80億ドル(約7900億円〜9000億円)を予定。オリジナルアニメシリーズ30作品、オリジナル映画80作品(いずれも国内外含めた作品数)が2018年度リリースに向けて準備中であることが明かされていました(関連記事)。
Production I.G 代表取締役社長 石川光久さんのコメント
日本発の高品質なコンテンツをNetflixを視聴する世界中の人々に届け、楽しんで頂くことができるのは、アニメに関わる制作者にとって非常に喜ばしいことです。言語問わず楽しんでいただけるようなコンテンツの制作に努めます。
ボンズ 代表取締役社長 南雅彦さんのコメント
世界中の視聴者に対して作品を発信できる今回の提携は、弊社のクリエーターにとって大きな意味があることだと感じています。今後Netflixと一緒に、国籍や年齢を問わず多くの人に感動を与え、末永く見続けてもらえる良い作品を制作していきたいと思います。
Netflix バイスプレジデント ロバート・ロイさんのコメント
日本のアニメは独自のビジュアルインパクトやストーリーの深さが世界中のアニメファンから定評があります。このたびI.G様およびbones様と提携させて頂くことで、アニメ作品のプロデュースから配信にまで携わらせて頂くことを大変嬉しく思います。Netflixが日本のアニメ文化の発展、また国や言語を超えるグローバルな配信に貢献できれば幸いです。
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