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ストップ海賊版サイト! Jコミックテラス、出版社と連携し過去作品の素材提供・収益化の実証実験開始
権利者だけでなく、素材提供者もインセンティブを受け取ることができる仕組み。
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「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラスは8月1日、実業之日本社と連携し、過去に実業之日本社で発行・掲載されたことのある作品のうち現在は紙・電子どちらでも発売されていない作品を集め、収益化の検証実験を実施すると発表しました。
施策では、マンガ図書館Zのプラットフォームを利用して、作家や第三者から実業之日本社の作品の素材を収集。手始めに実業之日本社の「マンガ作品」だけでなく「書籍全般」(定期雑誌、ムックは除く)を対象とします。第三者が素材提供した場合、提供者が収益の一部をインセンティブとして受け取る仕組みです。
狙いとしては、作品の権利者の利益に貢献する他、作者にとってメリットのない海賊版作品の流通を防止。また読者にとっても接することが難しくなった過去作品を読めるようになるとしています。
すでに公式サイトもオープンしており、計4358人の作家、計8871冊分の作品を募集中。施策期間は8月1日から1年間を予定しています。
【訂正:2018年8月1日13時35分 当初「すでに全4358人の作家、全8871冊が集まっており」と書いていましたが、募集中の誤りでした。お詫びして訂正いたします】
(黒木貴啓)
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