サクッと読めて、会社や学校でちょっと知ったかぶりできる「今日の雑学」のお時間です。今回は「旗」に関わる雑学3つをご紹介します。
その1:シチリアの旗は「どうしてこうなった」感がすごい
地中海に位置し、レモンの産地などとして有名なイタリア・シチリア島。この島が属するシチリア州の旗は、一度見たら忘れられない不思議なデザインをしています。
膝を直角に曲げた足が3本、そしてその中央には何とも言えない表情の顔。日本の妖怪・輪入道をほうふつとさせる絵が描かれています。どうしてこのようなデザインになったのでしょうか?
この3本足を持つ顔は「トリナクリア」というシチリアのシンボル。三角形の島の形を表しているとも、春夏秋の季節を表しているとも言われています。真ん中の顔はギリシャ神話の女神メデューサで、シチリアの肥沃な大地を司っているといいます。
このような3本足の模様は「三脚巴」「トリスケル」と呼ばれ、世界一危険なバイクレース「マン島TTレース」の開催地として知られるイギリス・マン島の旗にも、よろいを装着した3本足が描かれています。
その2:意外と知らない“海賊旗の豊富なデザイン”
ゲームや漫画などのモチーフにもなっている、近代ヨーロッパの海賊。その船に掲げられている旗といえば、黒地に頭蓋骨と2本の骨をあしらったものが有名です。しかし、実際には、これとはデザインが大きく異なる旗も使われていたとか。
アニメなどでもおなじみになっているあの海賊旗は、英語で「Jolly Roger(ジョリー・ロジャー)」と呼ばれています。名前の由来は定かではありませんが、17、18世紀にカリブ海などで活動した海賊たちは、このジョリー・ロジャーを好んで使用していたといいます。
海賊船内にはさまざまな旗が用意されており、それらを使い分けることで他船舶への意思表示などを行っていたとか。ジョリー・ロジャーには脅しの意味合いがあり、死を連想させる頭蓋骨や武器、砂時計(危険が迫っていることを暗示)などが描かれていたそうです。
実際の使用例としては「ジョリー・ロジャーを見せている段階で相手が降伏した場合は、命までは奪わないなどの救済措置。抵抗の構えを見せたときは、赤色の旗を掲げて容赦なく攻撃する」というものがよく知られています。「黒い旗」は海賊の代名詞になっていますが、本当に危険なのは、その後に使われる「赤い旗」というわけです。
※「どの海賊がどんな旗を使っていたのか」については明らかになっていない点も多いが、以下に、使用者といわれている人物名を、再現されたジョリー・ロジャーとともに記載。
その3:旗振りをする「緑のおばさん」の“めっちゃかわいい英語名”
最後のネタは、旗は旗でも「旗振りのおばさん」に関するお話です。通学する子どもが、横断歩道を安全に渡れるようにする学童擁護員。日本では「緑のおばさん」などと呼ばれることがありますが、実は英語圏にも、ちょっと変わった愛称が使われています。
解説
緑のおばさんの由来は、学童擁護員が緑色の制服などを着用していたこと。子どもにとっては正式な職業名よりも、一目で分かる外見を呼び名にする方が自然だったのかもしれません。
同様に、英語には「lollipop lady/man(ロリポップレディー/マン)」という愛称が存在。交通整理の際に、丸い板(「STOP」などと書かれている)が付いた棒を使っており、それが棒付きキャンディー、英語で言うところの「ロリポップ」のように見えるのだとか
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