体にリアルなペイントを施したり、漫画やイラストを描いたり、映像作品なども制作しているチョーヒカルです。毎月、嫌がるねとらぼ編集部ののとを引き連れて“ゲテモノ”の食レポをしていきます。
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チョーヒカル プロフィール
体や物にリアルなペイントをする作品で注目され日本国内だけでなく海外でも話題に。イラスト、立体、映像作品などを制作。自身初の漫画『ストレンジ・ファニー・ラブ』、イラスト本『絶滅生物図誌』が絶賛発売中。
第9回目:イカの生け造り
これまでいろいろな国の変わった食べ物を食べてきましたが、今回は視点を変えて、海外から見た日本の“ゲテモノ”をイギリス人で友人のライルくんと一緒に食べてきました。
生け造りを始め、刺身やすし、卵に肉など思い返せば、日本人はさまざまな食材を“生”で食しています。“生食文化”が根付いているわれわれからすれば、生で食べる行為を何の疑いもなく受け入れていますが、海外からすると、食中毒などのリスクを考え、抵抗を感じる場合が多く、生=危険と思うようです。
それに反し、生=新鮮と思うわれわれ日本人は、さっきまで生きていたことを証明するようにうねうねと体をうねらせるイカを見て恐怖の顔を浮かべるライルくんを前に、「超新鮮ですね!」「絶対うまいですよ!」とむしろ食欲増加。半透明の身を箸ですくって食べてみると、歯ざわりもよく、かめばかむほどほんのり甘みが口いっぱいに広がります。ゲソや耳の部分は唐揚げにしていただいたりなんかしちゃったりして、余すことなく完食しました。
チョーのあとがき
日本人って特に魚介類に対しての同情心が他の生き物に比べると薄いと思うんです。
昔は魚には痛点がないといわれていましたが、最近では魚も痛覚と似たような感覚を持っているとする研究も出てきました。どうする日本! それでもやっぱり魚介類には同情心は湧かないのでしょうか。
生け造りを他の哺乳類でやったら信じられないほど批判されることでしょう。そりゃ慣れてない海外の人から見たら衝撃の残酷さです。
ライルに聞いて見たところ、他にはおでんの大根、ししゃも、モツ、生卵などが苦手とのこと。特に卵は、イギリスで以前大きなサルモネラ被害があったため、生で食べるなんて恐ろしすぎるんだとか。人生最後の食事は卵かけご飯と決めている私にとっては本当に衝撃でした。文化の違いでこんな普通の食べ物が「ゲテモノ」になるんですね。
きっと国や文化によっては別の日本食をゲテモノだと思うんだろうなあ。今まで紹介してきたゲテモノたちも、その国では普通だったりするんだろうなあとあらためて思いました。
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なぜか笑いが起きる。