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【マンガ】学校で習う「一人称の『I』は必ず大文字」、英語圏ではそんなに守られていない理由

“必ず大文字ルール”は、文法的な問題ではないのだとか。

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――― 英語で「私は」を表す「I」は、常に大文字にしなければならない。

 学生のころ、こんな理由でテストで減点された経験がある人は多いはず。でも、どうして文中の位置に応じて「You/you」のように使い分けるのではなく、“どこにあっても必ず大文字”というルールだったのでしょうか。

解説

 「I」に大文字が使われる理由については「英語圏の人たちは自己中心的だから『私』だけ大文字」などと説明されることもあるそうですが、これは誤りだといいます。英語の歴史をたどると、もっと合理的な理由が見えてくるのだとか。

 古英語などでは、「私は」は「ic」「ich」といった書き方で、そこから短くなったものが「i」という表記だといわれています。たった1文字で字の形もシンプルなので、書くときは楽そうですが、問題は読むときです。

 「m」「u」「n」といった縦線が多い文字と並ぶと「i」は見落としやすいため、“目立たせるために必ず大文字にする”というルールが生まれたのだそうです。また、「i」の上に付いている点も中世から使われ始めたもので、やはり他の文字と区別しやすいように、という意図があったとか。

 ちなみに、海外メディア「The New York Times」によると、「私は」の大文字化は他の言語には見られない英語特有の現象で、「そうしなければならない文法的な理由はない」とのこと。また、「現代の電子メール文化」では、「I」ばかりか全ての大文字を使わない書き方も広まっているといいます。

 手書きと違って、デジタル環境では字の巧拙が出ないため、大文字/小文字を使い分けなくても読みやすい文章が書けるようになっている―― そんな側面もあるのではないでしょうか。「言葉は生き物」といわれることがありますが、これもまた時代による言葉の変化なのかもしれません。

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主要参考文献


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