米の非営利動物救助団体「Hope For Paws」が、足にひどいケガを負ったピットブルを路上で救助。その様子がYouTubeで公開されました。
同団体に届いた「道路に黒いピットブルの子犬がいます。とても弱っているので助けてあげてください」という救助依頼。Eldad Hagarは、早速救助に向かいます。指定された場所を探してみると、木の影に隠れている黒いピットブルを発見。連絡では「子犬」とありましたが、子犬ではなく成犬のようです。
声をかけてみますが、大きな声で「ワンワン!」と吠えて威かくするピットブル。ひどくおびえている様子です。落ち着かせるためにEldadが優しく声をかけてエサを投げてあげます。するとすぐに食いつきました。よほどお腹が空いているのでしょう。
ピットブルといえば闘犬として有名な犬。かまれたらひとたまりもありません。近づいて捕まえるのは危険と判断したEldadは、エサを与えつつ保定棒で捕まえることにします。優しい声かけとエサに少しだけ安心したのか、保定棒が近づいてきても逃げることなく落ち着いた様子のピットブル。首にそっと縄をかけて捕まえます。
エサを投げる場所をずらしてピットブルが出てくると、なんと左前足にひどい損傷がありました。「こんなにひどいケガは見たことがない」とEldad。足を引きずる姿がとても痛々しいです。
まだピットブルに触れるのは危険なので、かわいそうですが、ゆっくりと車のある場所に移動してもらい、そこで水を与える準備をします。しかし、ここにきてピットブルが縄を外してまさかの逃走!
Eldadは思わず「Come on!」と叫びます。エサはもうなくなってしまったので、今度は少しだけ強引に助け出します。優しく声をかけたり、水を与えたりして、なんとかピットブルを安心させようと工夫。すると、おびえながら見上げていたピットブルが水を飲んでくれました! 「Good girl!」と褒めるEldad。
また逃げ出してしまわないように、保定棒を2本使って確実に捕まえます。ヒモが首を通る間、ピットブルはEldadを見つめていました。その様子は、助けてくれるとわかっているようにも見えます。
しかし、まだ恐怖心があり、足のケガも痛むのか、すぐにへたり込んでしまいます。そこでEldadが「行こう!」と明るく声をかけると、尻尾を少しだけふりました! 徐々に信頼関係が築けているようです。さらにLoreta Frankonyteに協力を依頼して、2人でピットブルをケージの中に入れます。吠えたりかんだりしないように声をかけて、ケージごと車に乗せて移動。Eldadは「治療も必要だけど、人間をまた信頼することを学ばなければいけない」と言います。
ピットブルはYaraと名付けられました。大きな瞳がとってもキュートな女の子です。残念なことに、Yaraの左前足は損傷が激しいため、切断せざるを得ませんでした。しかし、手術のおかげで痛みは消え、EldadはやっとYaraに触れられました。
Yaraは現在、里親募集中です。すてきな家庭で幸せに暮らしてほしいですね。
(春夏冬つかさ)
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