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風呂に敷かない「風呂敷」が、この名前になったワケ

敷くとして、どう使う?

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 昔懐かしのアイテム、風呂敷。近年ではエコグッズとしても用いられ、再評価されています。

 ところで、あのただの正方形の布を、どうして「風呂敷」と呼ぶのでしょう? 「風呂敷」と言うからには、風呂に敷いて使っていたのでしょうか?



 実は、当初は本当に風呂で使う敷き物だったのです。


風呂敷の上で着替えた

 日本では古くから、さまざまなものを布で包んで運んでおり、この布を「平包(ひらつつみ)」と呼びました。

 室町時代頃から、この平包を風呂場で使うようになりました。当時の入浴は、全裸ではなくふんどしをして入るものであり、着替える際には平包の上で行ったのです。

 江戸時代最初期にはこの平包を、風呂で敷くことから「風呂敷」と呼ぶようになったとされています。


風呂に敷かなくなった



 しかし江戸時代中期頃には、ふんどしで入る習慣はなくなり、脱衣場にもカゴなどが設置されるようになったため、風呂敷を風呂に敷く必要はなくなりました。

 ですがもちろん、ものを持ち運ぶための布の需要はなくなりませんでした。この布は、以後も「風呂敷」と呼ばれ続け、現在に至るというわけです。

参考文献

風呂敷の歴史|宮井株式会社

国史大辞典「風呂敷」


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