「5人のなかでCの“次に”背が高い人は?」 解釈の分かれる質問にあなたならどう選ぶ?
「Cに“次いで”背が高い人」ととるか、「Cの次に(並ぶ)背が高い人」ととるかで話が変わってくる。
「Aの身長は150センチ、Bは155センチ、Cは160センチ、Dは165センチ、Eは170センチ。この5人のなかでCの次に背が高い人は?」――Twitterに投稿されたアンケートが話題となっています。問いはシンプルながら、解釈が分かれていて興味深い。
投稿主のYuki(@Yuki_jukjis)さんがアンケートに設けた選択肢は、「B」「D」「どちらにも解釈できる」「日本語がおかしい。解釈できない」。執筆時点の集計では、回答は主に「D」(50%)と「B」(33%)で割れています。いったいなぜでしょう。
まず、あらためて「次(つぎ)」の意味を確認してみると、『大辞林』では「1:あとにすぐ続くこと、また、そのもの。順序がすぐあと(のもの)」「2:位置・場所のすぐ続いていること」「3:あるものより1段低い地位。すぐ下の順位」となっています。1と2は「続き」、3は「次点」とも言い換えられます。
「B」を選んだ人は、「次点」の意味を第一に考えているようです。また、設問が「高い人」を求めている以上、一番背の高いEを頂点に据えて考えるのが妥当との意見もみられます。そう考えれば、「背の高さランキング」でCに次ぐ者は「B」となるわけです。
ただ、設問では学校でいう「背の順」のように、AからEが背の低い者から順に並んでいます。この並びを見て「Cの次に(来る)背が高い人」と考えた人は、「D」を選んでいるようです。並んだときのCの立場を想像すれば、自分の後ろにいる「D」が「次(続き)」と解釈できるということでしょう。
また、Yukiさんは「11の次に大きな素数は? ちなみに素数は2、3、5、7、11、13、17、……と無限に続きます」というアンケートも実施しています。この場合、素数の最大値が定まらないため、2から昇順に数えた人が多いようで、「11の次に来る大きな素数=13」とする回答が大多数となりました。
こちらの質問も、もし「17までの素数のなかで、11の次に大きい素数は?」といった聞き方であれば、11の次点となる「7」と答える人も増えるでしょう。「次」の意味が「続き」か「次点」かは、比較するものや聞き方によって変わるわけです。
Yukiさんは出題後に「これは問題(正解があるもの)ではなく、アンケート(正解がないもの)だと私は考えています」と述べています。そのあいまいさが言葉というものの難しさや面白さなのかもしれませんが、だからこそ意味が正確に伝わるよう補足するといった気配りが大切なのだなあ……などと、あらためて考えさせられた次第です。
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