「あなたの番です」袴田吉彦(久住譲)が袴田吉彦(本物)を殺したい――ドラマに「ポイントカード」自虐をぶっこんできた5話 “3人の実行犯”を推理(1/2 ページ)
この世界には、袴田吉彦が演じる久住譲と、袴田吉彦が演じる袴田吉彦が存在している。
「あなたの番です」(新日曜ドラマよる10時30分)、今夜第6話。
袴田吉彦が演じる袴田吉彦本人にそっくりの久住譲(101号室:袴田吉彦)は、袴田吉彦に似てることでディスられており、交換殺人ゲームのメモに袴田吉彦と書き、その後、袴田吉彦が演じる本物の袴田吉彦が立ちションしている間に殺されるというトリッキーな展開の第5話であった。
袴田吉彦が袴田吉彦を殺したいって言うんですよ
「袴田吉彦って知ってます?」 袴田吉彦が演じる袴田吉彦本人にそっくりの久住譲(101号室:袴田吉彦)が、手塚菜奈(302号室:原田知世)に聞くんである。
「あの袴田?」と問う菜奈に久住は、「この袴田です」と週刊誌を見せる。この時、原田知世が口ずさむのは、袴田吉彦が20年前に出した「本トの気持ち」という曲。
このあたりから、袴田吉彦の自虐ネタが炸裂する。
「それで紙に書いたんです。殺したい人、袴田吉彦って」袴田吉彦が袴田吉彦を殺したいと言うのだった。
「恥ずかしいんですけど、とにかく昔から似てるって言われるんです」けど、悪口として言われるのだ。「深酒してシメでラーメン食べた次の日の朝の袴田吉彦とか、最近だとポイントカードって呼ばれたり」
不倫が報じられ、アパホテルのポイントを貯めていたことがその記事の中に書かれていた。以後、そのことをバラエティ番組などで自虐ネタとして語っていた袴田吉彦だが、ドラマでもぶっこんでくるとは!
「あなたの番です」の世界には、袴田吉彦が演じる久住譲と、袴田吉彦が演じる袴田吉彦が存在しているのだ。毎週毎週想像の斜め上をいく展開である。
木下あかねの大活躍
今回、木下あかね(402号室:山田真歩)も大活躍である。
まず、手塚菜奈に、ゴミ箱から漁りだしたという交換殺人メモを見せる。そこには「302号室の人」と書かれてある。「あなた、殺されちゃうんじゃない?」
ストレートに推理すると、「302号室の人」と書いたのは手塚翔太に果敢にアタックしているウエハース女子:尾野幹葉(301号室:奈緒)だろう。手塚翔太をゲットするためには、手塚菜奈が邪魔なのである。だが、「302号室の女」ではなく「302号室の人」だと、手塚菜奈だけではなく、手塚翔太も対象になってしまう。
実は、交換殺人の前に掃除当番を決める投票があった。このときに書いたメモだという説も考えうる。
怪しい佐野豪の正体は?
さらに今回、木下あかね(402号室:山田真歩)は、佐野豪(501号室:安藤政信)ゴミ箱から血のついたタオルを見つける。
佐野豪も、怪しさプンプンのキャラクターだ。だが、これも、ただ怪しく見えるだけ、なのではないか。
袴田吉彦が演じる袴田吉彦本人にそっくりの久住譲が、サングラスとマスクをして出かけるという「いかにも怪しい」行動をとっていたが、第5話で、「袴田吉彦に似てて声をかけられるのが嫌だったから」ということが判明したように。
いかにも怪しい人には、それぞれの事情があって、怪しく見えているだけなのではないだろうか。
佐野豪の怪しさを列挙してみよう。
- 血のついたタオルを捨てている
- 雨が降ってないのに長靴を履いていた
- 全身黒ずくめ
- 大きな荷物を持ち運んでいる
以上の条件から考えると、佐野豪は、釣りが趣味な人だ。釣りをしているから長靴を履いていて、大きな荷物は、釣った魚を入れる箱。タオルについていた血は、さばいた魚の血である。
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