「ストロベリーナイト・サーガ」黒沢あすか演じる育児放棄クズ母に震えた6話 「知らないでしょ、私のそういう怖いトコ」亀梨和也はこれから何を知っていくのか(2/2 ページ)
ネグレクト母と捨てられた息子の苦しみ、演技合戦も白熱。
峰岡里美を演じたのは黒沢あすか。1度目の訪問時には「通り魔に襲われた不幸な女性」だと思えたのに、2度目の訪問では「ふてぶてしい人」という印象、3度目には話し方だけでムカつくヤツに変化した。ほとんど横になっている状態なのに、視聴者から見てどんどん嫌な人間に変化していく。ねとっ、とした厭な声の出し方や話し方もすごい!(原作者の誉田哲也もTwitterで「クズ母芝居もドンズバでよかったです。〜中略〜大好きな女優さんなので」と絶賛)
息子・峰岡重樹を演じた今井悠貴がすごい
このあとようやく自殺を図った加害者とみられる男(今井悠貴)が意識を取り戻す(こちらも病院のベッドに横たわったまま、顔もほとんど動かさず目と声だけでの演技だ)。彼はやはり里美の息子、重樹だった。
アパートで発見された白骨死体は重樹ではなく、峰岡里美が自宅で産んだ弟(ヒロくん)だったのだ。母親からネグレクトされていた幼い兄弟。弟が死んだ時も「お前!なんでちゃんと見てなかった!ヒロを死なせたのはお前だ!」と怒鳴る。う、うわぁ、クズ。その後公園に棄てられ、孤児になった重樹はどんな人生を歩んできたのか。
「ヒロが……死んだのは……俺のせいじゃ……ないって……認めて欲しかった……」
ようやく探し出した母親に「ヒロのことなんてどうでもいいだろ。それよりお前。気味悪いから二度と来ないでくれる?」と言われた重樹の悲しみ。母親を殺し、自分も死のうと考えたのも無理はない。
「刑事さん……俺のこと……重樹って呼んでくれて……ヒロも見つけてくれて……全部……ありがとうございました」
前回ラスト、「少し虚(むな)しくなって」「善良な市民を守れない。身勝手な人間がいる限り犯罪はなくならない」とこぼしていた玲子。それに対し今泉は「犯罪が決してなくならないから徒労なんじゃない。治安を守っていくというのが刑事の務めだ」と話していた。今回もやるせない話。善良な市民(菅沼)が命を落とし、根は善良であろう重樹が逮捕され、どこまでも身勝手なネグレクト母はなんの罪にも問われない(遺棄致死罪と死体遺棄罪はすでに時効)。玲子がさらに「虚しく」なっていなければいいが。
これまでのストサガ
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