古川日出男さんの小説『平家物語 犬王の巻』(河出書房新社)が「犬王」としてアニメ映画化されることが決定。アニメ映画「夜は短し歩けよ乙女」「きみと、波にのれたら」などで知られる湯浅政明監督と『ピンポン』『東京ヒゴロ』などで知られる漫画家・松本大洋さんが、「ピンポン THE ANIMATION」以来約5年ぶりにタッグを組み、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「アンナチュラル」などの野木亜紀子さんが脚本を手掛け、“能楽”を題材とする同作をミュージカル・アニメーションとして映像化します。
『平家物語 犬王の巻』は、軍記物の名作を現代語訳した古川さんの『平家物語』に連なる物語。南北朝〜室町期に活躍し、世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王と琵琶法師・友魚との切ない友情が描かれます。
自身初となる能楽のアニメーション化に挑戦する湯浅監督は、「歴史にはわずかにしか書き記されていない、『犬王』という猿楽師を大胆に解釈された古川さんの物語。野木さんの脚本。松本さんのイメージ。・・・これは面白くなるしかないですね。楽しみにしててください!」と胸を高鳴らせている様子。
原作の装画も務め、初となる小説原作のキャラクター原案を務める松本さんは、「湯浅監督はじめ作品に関わる人間が楽しんで作ることができたら、きっとすごいアニメーションになると期待しています。僕も邪魔にならないように、少しでも力になれたら嬉しい」と湯浅監督との2度目のタッグに意気込んでいます。
さらに、初のアニメーション映画脚本を手掛ける野木さんは、「アニメ表現は無限であり実写の何倍も出来上がりの予想がつきません。松本さんのキャラクターと湯浅監督が織りなす『犬王』がひたすらに楽しみです」と期待を寄せているようです。
「犬王」は2021年に公開予定。アニメーション制作は、湯浅監督が代表取締役を務めるサイエンスSARUが担当します。
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キャラクターデザイン・作画監督には、湯浅監督作品ではおなじみの伊東伸高さんが抜てき。