世界中で広く知られている航空機メーカー「ボーイング」の旅客機が、クルマ用の駐車場に停められている様子を捉えたニュース映像が話題になっています。
巨大な旅客機とクルマが向かい合うシュールな光景。これが撮影されたのは米キング国際空港の駐車場です。
停められている機体は「ボーイング737 MAX 8」というモデルで、ボーイングが注力して量産を進めていた機種です。しかし、重大な墜落事故が立て続けに起きたことから、各国で運用禁止になっており、米ワシントン州にあるボーイング・レントン・ファクトリーなど、ボーイング傘下の工場に修理のために集められています。
レントン工場に集められた機体は、すでに工場の敷地内に収まる量を超えてしまっており、超過分は近隣にあるキング群国際空港の駐機場で一時的に保管されているようですが、そのキャパも限界。スペースをうまく使ってがんばってはいるものの、ついには空港の駐車場にボーイング737が停められてしまう事態に陥っているようです。
ボーイング737が停められている駐車場は従業員用スペースとなっており、一般の利用客に影響はないそうです。
ボーイング737が修理ラッシュに突入するきっかけとなったのは、2019年3月10日に発生したエチオピア航空302便墜落事故。乗客乗員157名が全員死亡するという凄惨な結果となり、2018年10月29日に発生したライオン・エア610便墜落事故(乗客乗員189人が死亡)とあわせて、事故原因がボーイング機の欠陥によるものと見られています。
そのため日本を含む60カ国以上の地域で続々と運用禁止になり、現在は全機が運用停止になっています。この問題でボーイングに対して補償を要求する方針であると表明している航空会社も出てきています。
アメリカン航空とサウスウエスト航空では2019年8月の再開を見込んでいるそうですが、全面的な運行再開は先行き不透明な状況となっています。
(春山優花里)
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