ダイエットサプリ「ケトジェンヌ」の服用者に下痢などの体調不良 消費者庁が異例の商品名公表も販売会社は反論
健康商品に関して消費者庁が事業者名などを公表するのは初めてのケースです。
消費者庁は9月6日、e.Cycle(東京都渋谷区)が販売するダイエットサプリ「ケトジェンヌ」について、「使用する場合は、身体被害が生じ得ることに御留意ください」との注意喚起を行いました。ねとらぼ編集部が消費者庁を取材したところ、「健康食品に関して消費者安全法の規定に基づいて事業者名などを公表するのは初めて」とのこと。
ケトジェンヌは、「理想の体型をキープしたい方、ダイエットに挫折した方、美しく健康的な毎日を目指す方にオススメです」「ケトジェニックダイエットをサポートします」などの触れ込みで販売されているダイエットサプリ。「ケトジェニックダイエットとは脂肪をエネルギーに変えて痩せる」と宣伝し、Amazon.co.jpや楽天などで販売されています。
消費者庁によると、事故情報データバンクには2019年4月以降、「ケトジェンヌ」に関する事故情報が89件登録されており、4月に1件、5月に4件、6月に6件、7月に33件、8月には45件と7月と8月に一気に事故情報が寄せられたことから事業者名や商品名の公表に踏み切ったとのこと。情報を寄せたのは女性が62件、男性が26件、不明が1件で、年代は40代以上が多くを占めています。
また被害内容については、「サプリメントを飲んだら下痢になった」「おなかの調子が悪くなった」など、消化器障害に分類されるものが多いとのことです。
消費者庁はこうした状況を踏まえたアドバイスとして「『ケトジェンヌ』を使用する場合は消費者事故等が発生していることを踏まえ、身体被害が生じ得ることに御留意ください」としたうえで、「契約上の相談がある場合は、『消費者ホットライン188』を御利用ください」としています。
販売会社は反論
こうした消費者庁の注意喚起について、「ケトジェンヌ」を販売するe.Cycleは公式サイト上で「弊社商品に関する報道等について」というお知らせを掲載。「消費者庁の発表及びその後の報道につき、弊社のお客様及び関係先の皆様には、ご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪したうえで「今般の事象を踏まえ、弊社では、本製品の広告運用を直ちに中止するとともに、直ちに第三者機関に対し、本製品の安全性分析を依頼いたしました」と現状について明かし、「本商品の成分につきましては、すべての原材料メーカーにおいて、安全性が確認されたものを使用しており、また、製造工場につきましても、公益財団法人日本健康栄養食品協会が定めたGMP認定制度に適合しております。弊社といたしましては、原材料及び製造工場ともに安全性に万全の配慮をしているものと承知しており、本商品につきましてはお客様に安心して召し上がっていただけるものと考えております」と反論しています。
一方で商品の使用によって体調不良が生じた際には、「速やかに使用を控えた上で、最寄りの医療機関や保健所にご相談されることをお勧めいたします」とし、「弊社におきましては、なお一層の品質管理の向上・徹底に努めてまいりますので、今後とも弊社商品をご愛顧賜りますようお願い申し上げます」としています。
e.Cycleのコメント全文
拝啓
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、弊社が販売する商品「ケトジェンヌ」(以下「本商品」といいます。)につきまして、過日、消費者庁から、下痢等の体調不良が生じたという事故情報が急増しているとして、注意が呼びかけられました。
消費者庁の発表及びその後の報道につき、弊社のお客様及び関係先の皆様には、ご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
今般の事象を踏まえ、弊社では、本製品の広告運用を直ちに中止するとともに、直ちに第三者機関に対し、本製品の安全性分析を依頼いたしました。
本商品の成分につきましては、すべての原材料メーカーにおいて、安全性が確認されたものを使用しており、また、製造工場につきましても、公益財団法人日本健康栄養食品協会が定めたGMP認定制度に適合しております。
弊社といたしましては、原材料及び製造工場ともに安全性に万全の配慮をしているものと承知しており、本商品につきましてはお客様に安心して召し上がっていただけるものと考えております。
しかしながら、お客様の体調や過剰摂取などにより、万一、本商品を召し上がられた後に体調不良等が生じた場合には、速やかに使用を控えた上で、最寄りの医療機関や保健所にご相談されることをお勧めいたします。
弊社におきましては、なお一層の品質管理の向上・徹底に努めてまいりますので、今後とも弊社商品をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
以上
(Kikka)
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