「垣花正 あなたとハッピー!」(10月2日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。1日に消費税が10%となり、還元制度をどう利用するかという報道が目に付く。ここではどこの電子マネーがいちばん還元率が高いかを解説する。
消費税増税後のポイント還元の現状
消費税増税が実施されて、メディアではいかにポイント還元制度をうまく活用するかということが盛んに報道されていますが、私は大学の周りや八丁堀の周りの小売店を回って、独自調査をしました。
中小小売店は5%還元となっているのですが、私が調べたところによるとポスターが貼ってあって、5%還元しているのは全体の2割くらいでした。還元は電子決済のみで、現金ではありません。商店街の方などは、電子決済がわからないという方が多かったです。お店の人がわからないと導入に踏み切れないし、説得されて導入したとしても、役所に申請しなければいけません。その申請に時間がかかっていて、スマホ決済はできるけれど還元はできないというところもあります。コンビニ大手傘下のフランチャイズ店舗は2%で、店頭にマークがあるということです。還元策自体が期間限定で、2020年6月末までとなっていますが、私は2021年の3月末いっぱいまで延長されるのではないかと思っています。
還元のない吉野家ではキャッシュレス関係なく10%引き、大手スーパーも目玉商品で対抗
コンビニはほとんど対応したので、2%の即時還元が適用されています。食料品は軽減税率が適用されていますから、実質、前の月よりも2%値段が下がります。キャッシュレスでコンビニ2%引き、中小小売店5%引きで、黙っていられないのはそれ以外の大手です。ここで戦争が起こると思っていますが、吉野家では10%引きののぼりが立っていて、キャッシュレス関係なく通常料金の10%引きです。大手スーパーも対抗策で、目玉商品をどんどん打ち出しています。
見逃せないドコモのd払いは20%還元キャンペーン〜10月14日まで
問題は政府還元の2%、5%ではなく、スマホ事業者がやっているキャンペーンです。たとえばNTTドコモがやっているd払いは、ドコモユーザーだけでなく、ソフトバンクでもauでもできます。だからd払いのアプリをインストールして、支払い用のクレジットカードを登録すれば使えます。これは急がないといけません。なぜなら、いま20%還元キャンペーンが行われていて、10月14日までだからです。還元額の条件は、期間中の上限は3000ポイントまで。買い物で言うと20%なので、1万5000円までです。1回の買い物で還元されるのは1000ポイントまでなので、5000円までです。5000円のものを3回買うのがいちばん合理的です。d払いが使えるコンビニや家電量販店で使えるので、2週間で1万5000円はいいラインだと思います。
QUICPayでは12月15日まで20%還元キャンペーン〜でも設定が難しい
QUICPayでは、JCBのクレジットカードと紐づけると、12月15日まで20%還元です。ただ、利用するにはQUICPayのアプリではなく、アンドロイドの人はGoogle Pay、iPhoneの人はApple PayにQUICPayをつけるということをしなければなりません。ここからが難しい。QUICPayでカードを利用するように設定するのですが、ここは素人には難しいです。信用できる若者、またはITに強い中高年に任せましょう。これは1万円が還元上限なので5万円まで使えるため、こちらの方が大きいです。
わかりやすい楽天ペイのキャンペーン
いちばんわかりやすいのは楽天ペイで、2%還元の店、5%還元の店、そうでない大手のどこで払っても5%還元で、差額はすべて楽天ペイが払います。
PayPayとLINE Pay
PayPayは10月から1.5%還元に下がったのですが、これは中小だけ大優遇していて、合計で10%還元です。LINE Payはおとなしくしているのですが、これから東京オリンピック記念のVISAカードを発行します。当初は何を買っても3%還元です。
初心者は還元率の大きいQUICPayとd払いから
各社キャンペーンを行っていますが、初心者の方はとりあえず還元率の大きいQUICPayとd払いからはじめて、少しずつ増やせばいいと思います。ちなみに私は8つやっています。
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