ノーベル化学賞の受賞が決まった吉野彰(よしの あきら)氏が「化学への興味の原点」として挙げた書籍『ロウソクの科学(著者:ファラデー)』が注目を集めています。
旭化成名誉フェローの吉野氏はリチウムイオン電池に関する研究開発の功績がたたえられ、ノーベル化学賞の受賞が決まっています。
そんな吉野氏が「小学校の先生の勧めで読んだ」と名を挙げたのが『ロウソクの科学』。1本のロウソクを用いて科学と自然、人間との深い交わりを伝えようとする書籍です。インタビューでこのエピソードが語られると書店に問い合わせが相次ぎ、KADOKAWAでは報道後の累計重版が7万部を突破しました。
7万部の内訳は、角川文庫版の『ロウソクの科学(520円)』が4万部、角川つばさ文庫版の『ロウソクの科学 世界一の先生が教える超おもしろい理科(680円)』が3万部。角川文庫版については10月15日に1万部の製造を終了、順次出荷しているそうです。
角川つばさ文庫版の『ロウソクの科学 世界一の先生が教える超おもしろい理科』は、ファラデーの実験をイラストと物語でやさしく解説した内容で、学校図書館からの注文が多いとのこと。表紙も小学生などの興味を引きそうな明るいデザインになっています。
『ロウソクの科学』は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典氏が「科学者を志すきっかけになった」と明かしたこともある本。書籍版の他、電子版でも読むことができます。
関連書として、角川まんが学習シリーズ まんが人物伝『ノーベル 賞にたくした平和と未来(850円)』、角川ソフィア文庫のロングセラー『空気の発見(著:三宅泰雄/438円)』『数学物語(著:矢野健太郎/520円)』、日本初のノーベル賞受賞者、湯川秀樹氏の著書『旅人 ある物理学者の回想(590円)』などの注文も増加しており、重版を検討しているそうです。
※価格は全て税別
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