「ゲーミングお嬢様」の話題もあって(関連記事)、近ごろ「お嬢様ミーム」が人気を集めるTwitterに、「叙述トリックお嬢様」なる短文ネタが投下されました。そんな、最初から「叙述トリック」と名乗っている叙述トリックに、だまされるわけが……あれ?
文章は「聞き手」と「物知り」の会話で進行。「叙述トリックがいったいどういうトリックなのかイマイチ分からないんですわ」「そう言われても、意図的にある情報を伏せることによって読者の思い込みで事実を誤認させる方法だね。としか言いようがないよ」などと、「叙述トリックとは何か」が会話を通じて説明されます。
それでも聞き手は、「言葉で説明されてもよく分からないんですわ」と理解できない様子。そこで物知りは、大胆にも「実際に『叙述トリック』をこの場で見せてみようか」と言い出します。本来なら叙述トリックは、予告するとそれ自体がネタバレになってしまうのに、そんなことが可能なのか……?
すると聞き手は「そんなことができるんですか? そら助かりますわ! おおきにな、兄ちゃん!」と、急激に明確な関西弁に。これまで聞き手が多用した「ですわ」はお嬢様言葉でなかったという、叙述トリックの仕掛けを説明して文章は締めくくられました。それに気付いてから読み返すと、聞き手が関西のおっちゃんかおばちゃんにしか思えなくなるから不思議。
投稿主のりょー(@murai_r)さんはこの文章を、ツイートで「お嬢様ミームが吹き荒れてる」「叙述トリックお嬢様」と前フリしつつ掲載。それが「聞き手はお嬢様である」という先入観を与えたこともあって、リプライでは「うまい」「だまされた」と感心する声が多く上がりました。その一方で、「始めから関西弁だと思って読んでしまった」という関西のかたも多い様子。文章の解読が、耳慣れた言葉に引き寄せられているのかもしれません。
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