目が見えない飼い主に「海」を見せたいネコは――　不思議なネコと女性の物語を描いた漫画があたたかい

最後の猫ちゃんの表情があまりにいとおしい。

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　生まれつき目が見えない女性と不思議な猫の漫画「君の見る世界」がほろりとくる優しい物語です。感じるのは風の匂いと移ろう四季、そして生まれたときから一緒にいる愛猫のぬくもりと喉を鳴らす音――。

生まれつき目が見えない女性と愛猫のお話

　目が見えない女性は、愛猫と一緒に寝るとなぜか夢の中で外の景色を見ることができました。「きっとこの子（愛猫）が見た風景を夢の中で私に見せてくれてる」。彼女はそんな“不思議な猫”と暮らすなかで、あるとき「…なんで自分で見えないんだろう」「見たい物が沢山あるのに」とつぶやきます。

夢の中で飼い主に外の景色を見せてくれる不思議な愛猫

　すると、翌日から愛猫は姿を消してしまいます。これまでそんなことは一度もなかったのに、1日、1週間、ついには1カ月たっても愛猫は帰らず、女性の“世界”は真っ暗に。あの“ぬくもり”と“声”を少しずつ忘れてゆく中、ただ無事に帰ってきてくれればいいと願う彼女は夢を見ます。

突然いなくなってしまった理由は……？

　まぶしい天の光、青い空、そして一面に広がる青い水面。それは初めて見る「海」の風景でした。目を覚ますと側には少し汚れた愛猫の姿が。愛猫は彼女が“見たい物”を見せるため、遠くまで出掛けていたのです。

　女性は愛猫を抱きしめ、「夢で見る風景よりも、君が与えてくれるぬくもりの他には何もいらないのに」と涙を流しながら、喉を鳴らす猫におかえりを言うのでした。尊さに思わずほろり……。

猫ちゃんの表情があまりにいとおしい

　作者は、以前に「君の人生全部を幸せにしてあげたい話」や、“助けに来ぬなら自分で逃げる”タイプのヒロインの漫画が話題になった、漫画家のみやこかっく（@cak221）さん。同漫画は「猫の日」（2月22日）に投稿され、「泣いた…」「涙が止まらない」と感動する声が寄せられました。

　みやこかっくさんの作品が気になる方は、pixivでもいろんな創作漫画が公開されているほか、Twitterで人気を集めた『きつね美女とぶこつ猟師』シリーズや、comic POOLで連載していた『あくまで君の天使になりたい』のコミックスが発売中なので、チェックしてみるといいでしょう。